全国に800店舗以上もあるセカスト(セカンドストリート)は、ブックオフやハードオフに並ぶ、リサイクルショップせどりの主要な仕入れ先の1つです。
セカストというと古着のイメージが強いですが、実際に行ってみると家具や家電など様々な商品を扱っています。
店舗せどりに興味のある方は、近所のセカストから仕入れてみようと考えている方も多いのではないでしょうか?
ただ、実践者が多いわりには、セカストせどりで稼いだという人は見たことがありません。
物販経験者が数多く在籍するEC STARs Lab.のメンバーに聞いてみても、
という答えが返ってきます。
そこで、セカストせどりの概要と、儲からない理由について詳しくお伝えします。
目次
セカストせどりで最低限しっておきたい4つの基礎知識
セカストせどりで最低限知っておきたい基礎知識をお伝えします。
特にセカストと言っても様々な店舗タイプがあり、古着専門で豊富に扱う店舗と、家具や家電など様々な商品を扱っている店舗がある点は押さえておくといいでしょう。
セカストにも様々な店舗タイプがある
セカンドストリートは全国にありますが、次のように様々な店舗タイプがあります。
店舗タイプによって、扱う商品や特徴が異なります。
せどりの仕入れ先として考えている近所のセカストが、どの店舗タイプに当たるか把握しておくといいでしょう。
店舗タイプ | 特徴 | 商品 | 店舗数 |
トータルリユース | セカストで最も一般的な店舗タイプ |
| 全国555店舗 |
フルスペックリユース | 広大な売場に10万点以上の商品を展開 |
| 全国16店舗 |
アパレルリユース | アパレルに特化した店舗タイプ。トータルリユースに次いで多い |
| 全国185店舗 |
ユーズドセレクト | ブランド古着を中心としたファッションアイテムを販売 |
| 全国54店舗 |
ブランド専門店 | ブランド品に特化 |
| 全国5店舗 |
アウトドア専門店 | アウトドアに特化 |
| 全国10店舗 |
楽器専門店 | 楽器に特化 |
| 東京、大阪計2店舗 |
ホビー専門店 | 玩具に特化 |
| 千葉に1店舗 |
買取専門店 | 買取のみ | ー | 全国17店舗 |
多くの方がイメージするセカストは、全ジャンル網羅されているトータルリユースか、古着に特化したアパレルリユースでしょう。
本記事では、この2つの店舗タイプのセカストせどりについて主にお伝えしますが、お住まいのエリアによっては、他の店舗タイプもチェックしてみてください。
セカストは、品質のチェックは徹底しており、偽物や商品不良といった不具合が起きることは少ないです。
初心者でも安心の仕入れ先と言えますが、その分仕入れ値が高く、利益が出る商品は少ないことがデメリットです。
古着以外の商品(家具・家電など)を仕入れたい場合は、ブックオフやハードオフといった、他のリサイクルショップもチェックしてみてください。
「セカンドストリートオンラインストア」から仕入れる方法もある
セカストには、「セカンドストリートオンラインストア」というオンラインショップもあります。
オンラインショップでは、トータルリユースのように古着を中心に様々な商品が販売されています。
店舗せどりだけでなく、オンラインショップのリサーチをしてみるのもいいでしょう。
セカストせどりの主な販路はメルカリ
セカストせどりの主な販路は、amazonかメルカリになりますが、古着を販売するならメルカリでしょう。
amazonとメルカリを比較すると、基本的には次のことを理由にamazon販売の方がおすすめではあります。
amazon | メルカリ | |
商品ページ作成 | 必要なし | 必要あり |
商品発送 | FBAに納品すれば自動発送 | 自分で梱包・発送 |
カスタマー対応 | FBA利用で代行可 | 自分で対応 |
手数料 | 商品サイズや重量、個数による |
このように、メルカリよりamazonの方が、圧倒的に商品の出品・発送作業が楽になります。
しかし、セカストせどりで多くの方が仕入れるのは古着や中古のブランド品です。
古着や中古ブランドに関しては、メルカリユーザーの方がニーズが高く、amazonより商品が売れやすい傾向があります。
また、amazonはブランド品の出品規制がかかっていることが多く、そもそも出品可能な商品が少ないです。
古着やファッションアイテムなどを扱うアパレルせどりについては、メルカリを優先的に利用した方がいいでしょう。
アパレルせどり全般に興味のある方は、以下の記事もご覧ください。
古物商許可証は必ず必要である
セカストなどリサイクルショップ仕入れのせどりを行う場合は、古物商許可証が必須となります。
古物営業法では、商品がどんなに新品に近い状態であっても、一度でも消費者の手を経由した商品を転売する際は古物商許可証が必要とされています。
リサイクルショップであるセカストの商品はすべて対象となるので、古物商許可証は取得しておきましょう。
古物営業法や古物商許可証については、以下の記事を参考にしてください。
儲からない! セカストせどりをおすすめできない5つの理由
セカストせどりと言えば、ブックオフせどりなどと同様に、リサイクルショップせどりの王道の手法と言えます。
しかし、以前は稼げたのかもしれませんが、現在は次の理由で稼ぐことは難しいので、おすすめはできません。
他のリサイクルショップと比べて仕入れ値が高く利益が出ない
セカストは、他のリサイクルショップと比べて仕入れ値が高く、利益が出ない傾向にあります。
あくまで一例ですが、セカンドストリートオンラインストアで販売されている上記のスカートが7,590円で販売されていました。メルカリで調べてみると・・・・・・
わずか5,000円で売られており、これでは大きく赤字になってしまいます。
もちろん、すべてのセカストの商品が赤字になるわけではないですが、利益になる商品を根気よく時間かけて探さないといけません。
セカストが仕入れ値が高い理由は、おおむね次の通りです。
- セカストは品質管理を徹底している分、仕入れ値が他のリサイクルショップより高い
- 近年の転売対策で、他の販路と価格差を出さないように価格設定している
- 大量に陳列された商品は買取商品ではなくセカストの店舗が仕入れているので利益が出ない
以上のことから、そもそも利益の出る商品を探すことがとても大変なのです。
特に、どのリサイクルショップでもamazonやメルカリなどの価格をチェックして根付けしている点は注意しましょう。
ライバルが多く仕入れは早い者勝ちで出品後は価格競争に陥る
セカストせどりは、ブックオフせどりなどと同様、店舗せどりの王道なので、参入しているライバルが少なくありません。
リサイクルショップでの仕入れは、基本的には1点モノになるので、ライバルが増えれば早い者勝ちになります。
また、同じような商品を狙ってメルカリやamazonに出品するライバルが多く、仕入れができたとしても価格競争に陥りやすいです。
特に年明けセールやGWセール、サマーセールなどのイベントは、基本的に全国一律に行われるので、全国のライバルが集中してしまいます。
やっと見つけた利益商品をamazonやメルカリで出品してみたら、ライバルが多くて泣く泣く値下げして売り切らないといけなくなったという話は少なくありません。
セカストせどりでは、商品を仕入れる際は、最低でも利益率20%は見込んで仕入れをした方がいいでしょう。
継続仕入れができないので利益が安定しない
セカストに限らず、店舗せどりに共通して言える話ですが、基本的に1点モノ仕入れになるので、その場限りの利益になります。
せっかく掘り出し物を見つけて、大きな利益を得たとしても1回限りになってしまうのです。
ただでさえ利益商品を探すことが難しいのに、常に難しいリサーチを繰り返さないといけません。
よほど古着やブランド品が好きで、掘り出し物を探すことに熱中できないと、続けることは難しいでしょう。
アパレル関連の知識がないと古着を売ることが難しい
セカストは、家具や家電などの商品を仕入れることもできますが、多いのは古着やブランド品です。
特にアパレルリユースなどは、古着しか陳列されていません(私の近所のセカストもそうです)。
古着を仕入れるのであれば、アパレル関連の知識や好奇心がないと、どうしてもつまずくポイントが出てきます。
例えば・・・・・・
- ファッション用語や流行を知らずに商品ページを作ると売れない
- 写真撮影を工夫しないと売れない
- 同じ商品でもサイズやカラーで売れ行きが大きく変わる
- 流行が過ぎたら全然売れない商品もある etc・・・・・・
アパレル関連の知識があれば、上記のようなハードルは低いかもしれませんが、そうでなければかなり難しいです。
ファッションにそこまで詳しくない、ファッション誌に興味がないという方は、続けるのは至難の業でしょう。
古着転売がいかに難易度が高いかは、以下の記事でも詳しく紹介しています。
些細な不具合でお客様のクレームになる
古着やブランド品は、些細な不具合でもお客様のクレームが入り、トラブルになりやすい商品ジャンルの1つです。
セカストは品質のチェックを徹底しているので、誤って偽物や欠陥品を仕入れてしまうなどの大きなトラブルは発生しにくいです。
しかし、古着はサイズやカラーの違いも大きなクレームになりますし、ちょっとした汚れや傷、使用感もお客様は大きな不満を持ちます。
そのため、商品の状態は丁寧に検品して、メルカリの商品説明文でしっかり記載しておかなければいけません。
1商品あたりの利益の割には、検品の手間が大きく、お客様のクレームのリスクが高いので注意しましょう。
それでもセカストせどりに取り組んでもいい人の3つの特徴
ここまでお伝えしたように、セカストせどりで稼ぐことは難しいです。
- 利益商品が見つかるまで時間がかかる
- 利益商品が見つかってもライバルに埋もれて売れない
- 利益商品を売ってもその場限りの利益で終わる
- アパレル関連の知識がないと難しい
- 些細な不具合でクレームになる
しかし、セカストせどりはデメリットが多い一方で、リサイクルショップとしては高品質な商品が揃っているので、初心者でも取り組みやすいところがあります。
そのため、次の特徴に当てはまる方がセカストせどりに取り組むのはありでしょう。
セカストを頻繁に利用している人
ブックオフに通うことが多いのであれば、ブックオフせどりに取り組んだ方がいいように、セカストに頻繁に利用しているならセカストせどりは向いているでしょう。
セカストを頻繁に利用していれば、値札などの仕入れのコツを早く習得することができます。
また、「好きこそ物の上手なれ」の言葉通り、店舗せどりは普段通っている店舗に行った方がモチベーションを維持できます。
アパレル関連の知識がある人
先ほどお伝えしたように、セカストで古着を仕入れて販売するならアパレル関連の知識がないと難しいです。
逆にアパレル関連の知識があり、ファッションアイテムに詳しい人は、セカストせどりは向いているでしょう。
目利きができるので、他のライバルが気付かないような魅力的な掘り出し物と出会えることもあります。
流行に敏感である
セカストで扱っている古着やファッションアイテムは流行に左右されやすいです。
流行を過ぎると恐ろしいくらい売れない商品ばかりです。
日頃からファッション誌や専門サイトを見て、興味を持って流行を追っているのであれば、売れるタイミングの見極めができるので、セカストせどりに向いているでしょう。
非効率なセカストせどりより利益が長期安定するメーカー仕入れがおすすめ
セカストせどりは、利益が出る商品を見つけることが難しく、商品が売れたとしてもその場限りの利益で終わってしまいます。
という方は、amazonメーカー仕入れをおすすめします。
メーカー仕入れとは、上図のようにせどりと商流が異なり、メーカーから直接商品を仕入れて、amazonで販売する物販ビジネスです。
最上流仕入れになるので、最安値で仕入れることができます。
厳密に言えば、仕入れ個数やメーカーとの関係性によって仕入れ値は変わりますが、継続的な仕入れをしながら仕入れ値を安くしてもらうことは可能です。
簡単にセカストせどりとの違いを伝えると、次のような大きな違いがあります。
セカストせどり | メーカー仕入れ | |
仕入れ値 | 高い | 最上流仕入れなので最安値 |
ライバルの数 | 多い | 最近多いが価格競争を防ぐことができる |
継続仕入れ | 不可 | 可 |
クレーム | 多い | ほとんどない |
メーカー仕入れでは、一度取引が決まれば商品を継続的に仕入れることができます。
といったことができるのです。せどりでは絶対にできないことです。
さらに・・・・・・
と、出品者を絞ることで価格競争を防ぐこともできるので、販売価格が安定します。
そのため、常に利益商品を探し回らなくても安定的に利益を積み上げることができるのです。
メーカーと直接取引するので、せどりとは一般的なノウハウが異なります。メーカー仕入れの具体的なノウハウを知りたい方は、次の記事をご覧ください。
最後に
セカストせどりについてお伝えしました。
セカストせどりは、ブックオフせどりに並ぶ王道の手法ですが、実は利益商品が少なく、稼ぐことが難しいです。
ここ数年、リサイクルショップやディスカウントショップの利益商品が少なくなっている傾向が強いので、仕入れ難易度が上がってきています。
自分が向いていると感じたら取り組んでみてもいいですが、もし非効率で楽しくないと感じるなら、別の手法を考えた方がいいでしょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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