アンティーク品は、いわゆるお宝商品なので利益率が高く、しかも高単価なので1つの商品で大きな利益を得られる可能性があります。
テレビでアンティーク品が思わぬ高値が付いているところを見たことがある人も多いでしょう。

実際にメルカリやヤフオクに出品されているアンティーク品を見てみると、超高値で売れていることもあります。
どこか夢のある話なので、アンティーク転売に魅力を感じますが、やはり稼ぐことは簡単ではありません。
例え1回大きな利益を得たとしても、継続的に稼ぎ続けることは難しいでしょう。
そこで、今回はアンティーク転売の特徴や、稼ぐことが難しい理由を解説します。
アンティーク転売に興味のある人は最後までご覧ください。

アンティーク転売とは?

まずはアンティーク転売の特徴について解説します。
アンティーク品と言っても、商品は様々ですし、仕入れ先や販路も意外と選択肢が多いです。
アンティーク転売で取り扱う商品は様々である
アンティーク品といっても、商品は意外と様々です。
- アンティークコイン
- 古美術品(絵画や彫刻など)
- 古い食器
- 古い置物
- 古い家具
- 古い宝飾品
- 古いおもちゃ・人形
- 古い時計
- 古いブランド品
- 希少価値の高い古着
- レコード
- 古いカメラ
- 古書
一言で言えば、中古品のなかでも希少で芸術的価値が高い商品を転売することがアンティーク転売になります。
中古せどりのなかでも、特に希少価値の高い商品を探して転売することがアンティーク転売の定義と考えていいでしょう。
アンティーク品は国内外から仕入れる
アンティーク品の仕入れというと、中古品のオークション会場である古物市場や、ネットオークションから仕入れることが一般的です。
もしくは、メルカリやヤフオク、リサイクルショップ、個人の小さな商店からお宝商品を探すという手もあります。
不用品として出品されている商品でも、実は希少価値の高い商品だったということもあるためです。
ただ、国内だけでなく、eBayやAmazon.com(アメリカのAmazon)などを活用して輸入して仕入れることも検討したいところです。

実際、eBayには様々なアンティーク品が出品されています。
大きな価格差のある商品を探すことは簡単ではないですが、輸入転売も視野に入れて様々リサーチしてみるといいでしょう。
しかし、輸入品は偽物や不良品のリスクが当然大きくなるので注意が必要です。
アンティーク品は国内外に転売する
アンティーク品の主な販路は、メルカリやヤフオクが中心となるでしょう。
しかし、eBayなどを使って輸出するという手もあります。
先ほどもお伝えしたように、eBayでは様々なアンティーク品が出品されています。
ということは、それだけ海外でも需要があるということです。
eBayで物販に興味のある方は以下の記事も参考にしてください。
古物なので、古物商許可証が必要である
アンティークは、どんなものであっても一度は消費者の手に渡った古物(中古品)になります。
当たり前ですが、新品のアンティークなんてものは存在しません。
そのため、アンティーク転売を始めるのであれば古物商許可証は必須となります。
古物商許可証の必要性や、取得方法については以下の記事をご覧ください。
お宝商品なので利益率は大きい
アンティーク品は、基本的にお宝商品です。
骨董品や芸術品、アンティークコインなどが中心になるので仕入れ値は高い傾向にありますが、利益率が高く、1商品当たりの利益が大きいです。
1商品で数千円~数万円程度の利益が出ることもあります。
その代わり、希少価値の高いアンティーク品は簡単に見つからず、しかも回転も遅い点は注意しないといけません。
中上級者向きなのでライバルが比較的少ない
アンティーク転売は、商品知識や目利きが求められ、しかも探すことは簡単ではないので、比較的中上級者向きです。
また、古くて芸術的価値が高ければ良いというわけではなく、商品のコンディションによっても価値が大きく変わります。
不良在庫リスクが大きく、初心者にはあまり向かない方法ですが、その分ライバルが少ない傾向があります。
貴重な1点モノなので需要と供給のバランスが崩れることもなく、価格競争に巻き込まれることがありません。
スキルは求められますが、ライバルと差別化したいという方は検討の余地があるでしょう。
時代に左右されないので相場は安定している
アンティーク品は時代に左右されることはないので、相場は比較的安定しています。
むしろ、金融商品のように長く持てば持つほど値上がりが期待できる商品もありです(永久に売れないこともありますが、、、)。
ある程度資金力に余裕があれば、商品が売れなくても焦らずに在庫を持っておくというのも1つの手です。
アンティーク転売で初心者が稼ぐことが難しい7つの理由

アンティーク転売は、1商品当たりの利益が大きく、一攫千金のような夢のある話もあります。
しかし、アンティークで稼ぐことは簡単ではありません。
特に初心者の方で、資金力も十分でない場合は、避けた方が良いでしょう。
仕入れ値が高く不良在庫リスクが高い
アンティークは、他の中古品の掘り出し物と違ってもとから高値で販売されていることが大半です。
それでも、利益率が高い点がアンティーク転売の魅力ではありますが、仕入れ値が高いので売れなかった場合のリスクが大きくなります。
長く持てばそれだけ価値が上がる可能性はありますが、アンティークだからといって値上がりするとは限りません。
むしろ、目利きができないと、半永久的に売れない商品を仕入れてしまうこともあるでしょう。
また、長期的な値上がりを期待するのであれば、新NISAやiDeCoなどの積立投資をした方がまだ堅実です。
回転が悪く売れるまで時間がかかる
アンティークは仕入れ値が高いうえに回転が悪く、売れるまで時間がかかります。
回転が悪いので、例え売れるにしても投じた資金を回収することができず、資金繰りが悪くなります。
物販ビジネスでは、利益率も大事ですが、仕入れ~販売のサイクルが短いことも重要です。
10,000円の利益が出るが、売れるまで1ヶ月かかれば10,000円の利益にしかなりません。
しかし、1,000円の利益が出る商品が毎日売れれば月30個売れるので30,000円の利益になります。
特に初心者の方は、利益率だけでなく、在庫回転率も意識して仕入れをすることが大切です。
在庫回転率という点で言えば、アンティークは不利なジャンルです。
常にリサーチ・仕入れをしないと利益が続かない
希少価値が高いアンティーク品は、めったに見つかるものではありません。
簡単に見つかる商品であれば希少性がないということなので、利益率が低い商品が多くなります。
アンティーク転売で稼ぎ続けるには、めったに見つからない希少価値のあるアンティーク品を常にリサーチしなければいけないのです。
そんなことは難しいので、他の商品も転売しながら、たまにアンティークも扱うといったことが現実的でしょう。
コンディションの悪い商品は価値が下がる
アンティークは、古ければ価値が高いと思われがちですが、アンティーク以外の商品同様にコンディションにも意外と左右されます。
ヒビが多い、欠陥品がある、タバコの臭いが付いている、日焼けなどで色褪せているといったものはすべてマイナス査定になります。
経年劣化などで比較的壊れやすいアンティーク品も多い点も注意が必要です。
アンティークは芸術的な価値が重視されるので、むしろコンディションは重要と考えていいでしょう。
価値や売れ行きを判断することが難しい
アンティークはもともと回転が悪く、商品価値や売れ行きを判断することが困難なジャンルです。
それでいて、後述するように偽物も多いジャンルです。
昔からアンティークが好きで、商品価値を見分けることができれば別ですが、そうでなければギャンブル性が高くなるので注意しましょう。
偽物のリスクが高い
アンティークなど高単価商品は、誤って偽物を仕入れてしまうことが少なくありません。
アンティークの転売というと、テレビ番組の「開運!なんでも鑑定団」を思い浮かべる方も多いと思います。
あの番組でも、「これは偽物です」「残念ながら本物ではありません」と言われてしまい、全然値打ちが付かなかった場面が多々あります。
それだけ、アンティークには偽物が多いのです。
特にeBayやAmazon.comなど並行輸入品を扱う際や、異常なほど安価な商品は注意した方が良いでしょう。
偽物を販売してしまえば、値打ちがないばかりか、販売したら犯罪(著作権の侵害等)になってしまうので注意してください。
高単価なのでクレームが多い
アンティークは基本的に高単価商品で、お客様からクレームや返品・返金リスクが高くなります。
特にアンティークは芸術的な見た目も重視されるので、ちょっとした汚れや傷、日々、変色などが大きなクレームの元となります。
メルカリやヤフオク、eBayなどに出品する際は、商品説明欄に不具合なども忘れずに正直に記載するようにしましょう。
アンティーク転売より安定的に利益が得られる物販がおすすめ

アンティーク転売は、マグロの一本釣りのように当たれば大きな利益を得られますが、継続的な利益を得ることが簡単ではありません。
また、商品知識がないと価値を見分けることも困難で不良在庫のリスクが高いです。
仕入れた商品が売れなければ、そのまま大きな赤字になるのでリスクが高い方法ではあります。
常に不良在庫リスクのある商品をリサーチし続けることも、あまり現実的とは言えないでしょう。
物販ビジネスでは利益率も重要ですが、在庫回転率も重要です。
最初は利益率が低くても、回転の良い商品を仕入れて継続的に販売した方が利益が安定的に積み上がります。
例えば、上図のようにメーカーから直接商品を仕入れるメーカー仕入れは、まさにそのようなビジネスモデルです。
メーカーから直接品質の良い商品を継続的に仕入れることで、利益が安定します。
最初はなかなか卸値を安くしてもらえないので利益率は低くなりますが、ロットを増やしたり取引を継続したりすることで、徐々に卸値を下げてもらえます。
アンティーク転売のように常に商品を探し続けることがないので、作業時間を減らしながら利益を上げることも可能です。
具体的に、メーカー仕入れとアンティーク転売を比較すると次のようになります。
メーカー仕入れ | アンティーク転売 | |
ライバル | 〇(対策可能) | 〇(少なめ) |
価格競争 | 〇(対策可能) | 〇(起きない) |
品質 | ◎(良い) | △(モノによる) |
偽物のリスク | ◎(ほぼない) | ×(高い) |
クレーム | ◎(ほぼない) | ×(多い) |
アカウントリスク | ◎(ほぼない) | ×(高い) |
リピート仕入れ | ◎(可) | ×(不可) |
利益率 | △(徐々に上がる) | ◎(高い) |
不良在庫リスク | 〇(低い) | ×(高い) |
月利の安定性 | 〇(安定) | ×(不安定) |
メーカー仕入れについては、詳しくは以下の動画をご覧ください。
メーカー仕入れの具体的なノウハウに興味のある方は、以下の記事も参考にしてください。
最後に
アンティーク転売について解説しました。
アンティーク転売は、商品価値を見分けることが難しく、仕入れ値も高いので不良在庫のリスクが大きいです。
商品価値が低ければ、長く持っていても高い利益で売れるといったことはなく、赤字になるだけです。
当たれば大きな利益を手にすることは可能ですが、初心者には向いていない方法ですし、月利の安定性もありません。
多少薄利多売になっても、もっと安定的に利益を得られるようにしたいなら、別の手法を考えた方が良いでしょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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