
そもそもAmazonのカートボックスってなに?
Amazonではお馴染みの「カートボックス」ですが、実際のところはよくわからないという方も多いでしょう。
このAmazonのカートボックスの仕組みや獲得するための対策など、Amazon物販をされている方に有益な情報をお伝えいたします。
Amazonのカートボックスについて知りたい方、カート獲得についてお悩みの方はご覧になってください。

目次
Amazonのカートボックスとは

Amazonのカートボックスとは上記の赤枠、Amazonの商品ページの右側に表示される、商品を購入する際にクリックするセクションのことです。
これはAmazon独自のセクションで、「地球上で最もお客様を大切にする企業」理念のもと、購入者が迷わず楽に購入できる仕組みを採用した「シングルテナント型」の販売方式によるものです。

つまり、上記のように各店舗ごとに販売する「マルチテナント型」とは対照的に、1商品を複数の出品者が同時に販売するため、販売者を特定するセクション=カートボックスが必要、ということです。
このAmazonのカートボックスの特徴についてお伝えします。
- 商品ページに販売者1人だけが表示される仕組み
- カート獲得はAmazonが選び自ら操作できない
- カートボックス獲得は売上に大きく影響する
商品ページに販売者1人だけが表示される仕組み
Amazonのカートボックスでは、1つの商品ページに表示される出品者は1人だけと決まっています。
つまり、Amazonでの出品は基本的に相乗り販売ですので、大抵何名かの出品者がいますが、カートボックスに表示される出品者は1人だけ、ということです。
カートボックスに表示されていない出品者は、カートボックス下の「Amazonの他の出品者」という欄をクリックしないと、表示されない仕組みです。

カートの獲得はAmazonが選び自らは操作できない
Amazonのカートボックスに表示されることを「カートを獲得する」といいますが、このカートの獲得は自ら操作することはできず、Amazonが選択・決定します。
Amazonはこのカート獲得のための推奨情報として、「ショッピングカートボックスの利用資格」という名目で、以下のようなポイントを提示しています。
- 商品に適正な価格を設定します。
- 在庫状況を確認します。
- 複数の配送オプションを提出し、可能であれば配送料無料にします。
- 優れたカスタマーサービスを提供することで、肯定的な評価やレビューを獲得するのに役立てます。
つまり、Amazonでカートボックスを獲得するためには、出品者としてのパフォーマンスと在庫の適切な管理が、大きく関係するということを意味します。
こういった情報を元に、1つの商品を販売する出品者それぞれに、1日のうちのカート獲得割合(獲得できる時間)が割り当てられるわけです。
カートボックス獲得は売上に大きく影響する
このAmazonが決定するカートボックスの獲得は、売上に大きく影響します。
前述したように、Amazonでカートボックス獲得できる出品者は、価格・在庫管理・配送時間・カスタマーサービス、といったパフォーマンスが最も優良な出品者です。
このAmazonが選んだ出品者が、最も目立って購入されやすいカートボックスに表示される時間が最も長いことになります。
となると、カートボックスをより長い時間獲得できる出品者が、最も売上が高くなることは当然だとお分かりになるでしょう。
つまり、Amazonではカートボックスをどのくらい獲得しているかが、売上に直結する確実な目安になるということです。
Amazonのカート獲得率の2つの確認方法

ここからは、Amazonでカートボックスを獲得している割合、カート獲得率の確認方法についてお伝えします。
このカート獲得率を把握することで、販売方法の見直しや売上げアップに役立てることができます。
- セラーセントラルから確認する方法
- ツール(Keepa)で確認する方法
セラーセントラルから確認する方法
Amazonのカート獲得率を最も正確に確認する方法は、セラーセントラルのレポート画面で確認する方法です。
①セラーセントラルトップページのメニューより「レポート」→「ビジネスレポート」→「詳細ページ売上・トラフィック」をクリックします。

②表の該当商品欄を右にスクロールして、表示される「おすすめ商品の割合」の欄でカート獲得率を確認できます。

ツール(Keepa)で確認する方法
もう一つのAmazonのカート獲得率を確認する方法はKeepaで確認する方法です。
Keepaとは、Amazon販売に特化した商品情報追跡ツールで、Amazonの出品者はほぼ利用しているおすすめのツールです。
Keepaの詳しい内容については、下記の記事をご覧になってください。
こちらは、Keepaを利用されている方限定にはなりますが、他の出品者のカート獲得率も一緒に確認することができます。
①商品ページのKeepaの「価格履歴」のグラフ表示項目の「Data」をクリックします

②「Data」下の項目の「Buy Box 統計情報」をクリックすると、一番右端の「%獲得」欄からカート獲得率が確認できます。

同一商品で2つの確認方法のカート獲得率を比較した場合、違う値になります!
- セラーセントラルでの数値:精密に算出した獲得割合
- Keepaの数値:主なカート獲得出品者のみで大まかに算出した獲得割合
上記の補足も踏まえて、Amazonのセラーセントラルで確認できるカート獲得率の方がより正確であると考えてください。
このように各商品のカート獲得率を把握し、低いものはアップする対策をしましょう。
Amazonのカート獲得率をアップするための5つ対策

ここからは、Amazonのカートボックスを少しでも長く獲得する、カート獲得率をアップするための対策についてお伝えします。
前述したように、Amazonがおすすめ商品(ショッピングカートボックス)の利用資格として推奨している内容を反映している対策になります。
- FBA(Fulfillment By Amazon)を利用しよう
- 自動価格改定ツール(プライスター)を入れよう
- 初心者なら販売を継続して実績を積もう
- レビューをリクエストして増やそう
- 在庫を適正量に維持しよう
FBA(Fulfillment By Amazon)を利用しよう
Amazonでカートボックスを獲得するために最も有効なFBAを利用しましょう。
FBAを利用することで、1章でお伝えしたAmazonが推奨する「ショッピングカートボックスの利用資格」の大半を解決することができます。
- 在庫の管理を一任でき最適な在庫量を維持する事が容易になる
- プライムマークが付与され迅速かつ無料配送が適用される
- 24時間365日迅速にお客様対応できカスタマーサービスが充実できる
FBAの利用は大幅に販売業務を削減できる上、カート獲得率向上にも役立つというわけです。

物販初心者の私がこれまで継続できたのも、FBAのおかげと言っても過言ではありません。
FBAを利用するには以下の要件が必要になります。
- 大口出品への登録(月額登録料 4900円)が必要
- 販売・FBAの各種代行手数料(商品価格に準ずる)が必要
FBAの詳しい内容については、下記の記事をご覧になってください。
月額登録料や手数料といった費用が必要にはなりますが、初心者にとっても嬉しい特典が満載なFBAは、利用しておく方が間違いありません。
自動価格改定ツール(プライスター)を入れよう
次に、Amazonでカートボックスを獲得するために、販売価格を他の出品者と合わせるための自動価格改定ツールプライスターを利用しましょう。

売れ行きが悪いと思ったら、また販売価格が下がってる!
といった経験はどなたにもあるように、販売価格を最低価格に維持することは、カートボックス獲得に欠かせない条件の一つです。
この「最低価格に維持する」には、価格改定操作を自動で行ってくれる機能がある、プライスターの導入がおすすめです。
利益を加味して販売価格を設定できるので、価格競争のチェックをする手間を削減できます。
プライスターの利用には、月額利用料(5280円)が必要になります。
プライスターの詳しい内容については、下記の記事をご覧になってください。

私もAmazon物販開始当初から利用していて、かなり重宝しています。
カートボックス獲得にとっても、その他の特典についてもメリットが多いプライスターの導入はおすすめです。
初心者なら販売を継続して実績を積もう
次に、Amazonでカートボックスを獲得するための対策としては、特に初心者なら地道に販売を継続して実績を積むことはかなり効果的です。

FBAを利用しても、最低価格に合わせても、全然カートがとれない…
といった状況に初心者の方が陥るのは珍しくありません。
これは、Amazonがカートボックスを獲得する出品者に選ぶ基準に、販売実績が関わっていると考えられます。

だとしたら、いくら頑張っても、売れるようにならないってこと?
と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
これはAmazonから正式に開示されてはいませんが、、明らかに一定の販売実績を積んだ辺りから、安定して売れ始めることは実証済みです。
- 物販開始して2~3か月は、利益度外視で販売する。
- 売れ筋商品を仕入れてより多く販売する。
- 30000円の商品を1つ売るより1000円の商品を30個販売する。

私の経験上、Amazon物販開始当初は、とにかく利益度外視で販売実績を積み、2~3か月間後にはカートが取れるようになりました。
つまり、Amazonがカートボックスを獲得する出品者として認めるのは、ある一定期間もしくは一定量の売り上げを積み、さらに継続していることが最低条件にしていると考えられます。
これは、企業でいう研修や見習い期間といったところで、FBAやツールの利用といった現状改善とは違って、選ばれる出品者のベースにあたる条件です。
Amazonが初心出品者をいきなり推奨するのが難しいのは当然で、ある程度の販売実績を積むことはカートボックス獲得には必須条件である、ということです。
レビューをリクエストして増やそう
次に、Amazonでカートボックスを獲得するための対策として、レビューをリクエストする事も有効です。
購入者が商品を購入する際の参考情報に、レビューは大きく影響します。
このレビューの良し悪しがアカウントの質や売上げにも影響し、カートボックス獲得にも反映されるということです。
- セラーセントラルの注文履歴からリクエストする。
- プライスターの自動リクエスト機能を利用する。
セラーセントラルから商品が売れるごとに手動で行う方法と、プライスターの便利機能「サンクスメール」を設定して自動で行う方法があります。

ちなみに私は面倒臭がりなので、プライスターでのサンクスメールを設定しています。
レビューリクエストの詳しい内容については、下記の記事をご覧になってください。
良いレビューを増やすことは評価アップにつながり、悪いレビューも現状の改善に活用できるので、レビューリクエストは行いましょう。
在庫を適正量に維持しよう
最後に、Amazonでカートボックスを獲得する対策として、在庫量を適切に管理することも大切です。
在庫に関する問題で多いのが「在庫切れ」で、これはカートボックス獲得に悪影響が及ぶ可能性が非常に高いです。
Amazonでカートボックスを獲得するためには、在庫の状況を把握し、在庫切れや長期在庫といったマイナス要因を増やさないことも重要です。
この在庫状況は、総評したスコア値で表示される在庫パフォーマンス指標として、セラーセントラルトップページで確認できます。
在庫パフォーマンス指標の詳しい内容については、下記の記事をご覧になってください。
Amazonでカートボックスを獲得するためのどの対策も、現状の改善や売上アップに貢献できる内容になっていますので、是非実践してみてください。
【事例別】Amazonのカートボックスが獲れない時の対処法

ここからは、Amazonでカートボックスが獲れない時の対処法を事例別にお伝えします。
- Amazon本体が販売している場合
- 自社出荷でカート獲得できない場合
- 他の出品者と価格を合わせても売れない場合
- カートボックス獲得率が0%の場合
【事例①】Amazon本体が販売している場合
まず、Amazon本体が販売していてカートボックスが獲れない場合についての対処法です。
Amazonでカートボックスを獲得できる出品者の優先順位は以下の通りです。
Amazon本体>FBAセラー・マケプレプライム(自社出荷)>マケプレプライム以外自社出荷
ご覧の通り、Amazon本体は最強で勝ち目はない、と考えてください。
つまり、Amazon本体が販売している商品と確認できた場合には、不良在庫になる可能性が高いため、仕入れないことが賢明ということです。
問題は出品後にAmazon本体が参入してきた場合です。
この場合は、Amazon本体が在庫切れを起こすタイミングで、価格を下げてカートを獲得するしかありません。
それでも売れなければ、損切りしましょう。
損切りについての詳しい内容は、下記の記事をご覧になってください。
どちらにしても、Amazon本体が販売している商品でカートボックスを獲得することは至難の業なので、どうにか売り切ったら次回からは仕入れ対象から外しましょう。
【事例②】自社出荷でカート獲得できない場合
次に、Amazonで自社出荷で販売しているために、カートボックスが獲れない場合の対処法です。
まず第一の対策としては、価格を下げて販売することですが、微妙に下げても売れないので大幅に下げてカートを獲る方法です。
前述したAmazonのカートボックスを獲得できる優先順位から考えても、自社出荷ではカートを獲得するのは非常に困難です。
ただ、値下げ以外の方法として、FBAセラー同等のマケプレプライム出品者なら、自社出荷でもカートボックスを獲得する可能性は十分にあります。
自社出荷で販売を継続したい方で、カートボックスの獲得にお悩みの方なら、少々条件が厳しいですが、マケプレプライムをご検討されるのもいいでしょう。
Amazonマケプレプライムの詳しい内容については、下記の記事をご覧になってください。
【事例③】他の出品者と価格を合わせても売れない場合
次に、他の出品者と価格を合わせても、Amazonでカートボックスを獲れない場合の対処法です。
原因として考えられる1つ目は、付与するポイントを含めた販売価格が最低価格になっていない場合です。
こちらは、プライスターを利用されている方でしたら、設定を変更することで対応できます。
2つ目は、正確に販売価格を合わせていてもカートボックスが獲れない場合です。
こちらは、3章でお伝えした「販売実績」が大きく影響しているものと考えられます。
よって、ある程度の販売実績ができるまでは、更に価格を下げて販売するほかありません。
販売実績が上がると自然とカートが取れるようになりますので、それまでは忍耐強く継続しましょう。
【事例④】カートボックス獲得率が0%の場合
次に、Amazonでカートボックス獲得条件は満たしているのに、カート獲得率が0%の場合の対処法です。
この0%というのは、セラーセントラルのレポートから確認したカート獲得率です。
1章でお伝えした、Amazonが推奨するショッピングカートボックス利用資格の条件をクリアしていれば、カート獲得率が0%ということはあり得ません。
例え、販売実績が低いとしても0%にはなることはない、ということです。
こういった場合は、Amazonテクニカルサポートセンターに問い合わせましょう。
多少ではありますが、売れ行きが改善されたり、何か見落としていた原因の解明につながる場合もあります。
最後に
ここまで、Amazonのカートボックスの、仕組み・獲得率の確認方法・獲得率アップの対策や事例別対処法についてお伝えしました。
Amazonは、カートボックスの獲得という販売形式を採用することで、出品者の質の向上を目指しています。
Amazonでの物販を始められた方にとってはかなりの難関ですが、継続している多く出品者が辿ってきた試練です。

私も開始数か月は、販売数で一喜一憂してしまい、継続できる自信はありませんでした。
誰でも初めから順風満帆ではないことを念頭に、Amazon物販の疑問解決に役立てていただければ幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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Amazonでカートがとれないけど、どうしたらいい?