

もしかして在庫が行方不明になったら、泣き寝入りしかないのかな…
AmazonのFBAを利用されていると「え?在庫数が少ない!」なんてことは、よくあります。
努力して仕入れて、丁寧に梱包して納品した商品が、いつまでたっても在庫に反映されず、イライラと不安の絶頂になりますよね。
私もこの在庫紛失、今まで数十回…いやそれ以上は経験してきていて、その都度ため息をついては対応しています。
こういった日常に起きる「FBAの在庫紛失」時の対処方法や、そのために備えたい対策まで、現役セラーの私が詳しく解説いたします。
FBAで在庫紛失のご経験がある方もない方も、今後の対策としてご一読ください。

目次
FBA在庫紛失とは

FBA在庫紛失とは、AmazonFBA倉庫内で納品したはずの在庫商品が、行方不明になっている状況のことです。
出品数が多ければ多いほど発生頻度も多くなり、ほとんどの方が経験されているでしょう。
お察しの通り、Amazonといえば想像を絶する莫大な商品数…致し方無い事象なのです。
- FBA在庫紛失は大きく分けて2つある
- FBA在庫紛失を確認しないままだと損失確定
このFBA在庫紛失の特徴についてお伝えしていきます。
FBA在庫紛失は大きく分けて2つある
FBA在庫紛失には、大きく分けて2つのパターンがあります。
- FBA倉庫へ納品時の紛失
- 在庫に反映された後FBA倉庫内での紛失
それぞれについて解説いたします。
①FBA倉庫へ納品時の紛失
まず一つ目は、FBA倉庫に商品を納品した際に発生する在庫紛失です。
- 受領商品の配置ミス
- 受領商品の計数ミス・入力ミス
- 受領時の破損
納品時のFBA倉庫で受領作業中に発生した紛失で、ほとんどの方が気付きやすいのはこちらです。

あれ?○○だけが納品されてない!
といったように私の経験上、大抵は納品した商品ごとすっぽり無いといった場合がほとんどでした。
例えば、1箱15セットといった出荷箱単位での紛失や、混在でも商品ごとでの紛失が多いです。
発生頻度は約150商品出品で2~3か月に1回位程度です。
②在庫に反映された後FBA倉庫内での紛失
もう一つは、既に在庫に反映された後に、FBA倉庫内での移動もしくは発送時に発生する在庫紛失です。
- FBA倉庫内で物流作業中の破損・紛失
- 商品発送時の破損・紛失
既に納品完了した商品の紛失で、FBA倉庫内での移動や出荷作業中に結構頻繫に起きています。
発生頻度は約150商品出品で1か月に2~3回程度です。
しかも普段行う必須の作業では気付けない、といった落とし穴があります。
つまり、これまではAmazonからの通知も忠告もなかったので、販売者自身が自発的に確認しないと発見できない仕組みでした。
FBA在庫紛失を確認しないままだと損失確定
日常的に起こるFBA在庫紛失は、確認しないで放置した場合、紛失した在庫は間違いなく損失になってしまいます。

申請期限が過ぎてる!もっと早く確認すれば良かった…
私がこのシステムを理解していなかった時に、後悔しても後の祭りといった苦い経験をしました。
こういった事態にしないためには「在庫調整レポート」の確認が必須で、この作業を習慣化するというのが唯一の防止対策です。
…というのが今までの状況でしたが、実はこの問題に対して2025年1月から一部Amazonが対処することに変更されたのです!
2025年1月よりFBA在庫不備商品に対する自動補填サービス開始!

2025年1月10日よりAmazonはFBA在庫に対して自動補填システムを拡大しました。(FBA在庫の補填ポリシー)
これは、今まで販売者からでしか対応できなかった、在庫に関する問題の負担軽減に大きく貢献された、嬉しい改定です。
今回の在庫紛失に関わる改定内容
この改定によって変わった、在庫紛失に関わる内容は以下の通りです。
納品済みのFBA倉庫内での在庫紛失問題 | ||
改定前(~2024年12月) | 改定後(2025年1月~) | |
紛失の有無・数量 | 販売者が「在庫調整レポート」で確認 | Amazonが確認し報告 |
紛失した在庫の調査 | 販売者がAmazonに調査を依頼 | Amazonが調査し報告 |
紛失確定した在庫の補填 | 調査結果に基づいてAmazonが補填 | Amazonが判断し補填 |
つまり、これまで紛失の確認・調査依頼・補填申請が必要だった在庫の内、FBA倉庫内で発生したAmazon側に原因のある紛失のみ、自動的に調査・補填されることになったのです。
まだ、FBA在庫紛失の全てが自動対応という訳ではないですが、FBA倉庫内での在庫紛失だけでも一任できることはかなり助かります。
そのため、これまで販売者が確認していた在庫不備確認用の「在庫調整レポート」がなくなり「在庫の不備と補てん」というAmazonの調査・対応報告へと変わりました。
新たな「在庫の不備と補てん」の確認方法
ここからは「在庫の不備と補てん」での確認方法についてお伝えいたします。
まずはセラーセントラルのメニューから、①在庫の②FBA在庫をクリックします。

③在庫をプルダウンし④在庫の不備と補てんを選択し、⑤マーケットプレイスで⑥日本を選択

必要ならば⑦日付範囲を指定(SKUの指定も可能)し⑧解決済みをクリック

「解決済み」では以下のような、過去に起こった補填に関わる問題と補填内容が確認できます。

ちなみに「在庫の不備と補てんのページでは「返品」対応についても確認できます。
補填された場合は金額も確認でき、今までの「在庫調整レポート」・「返金レポート」それぞれ必要だった確認が一つで済むようになりました。
- FBA在庫に起きた問題の詳細(発生日時・SKU・問題内容・補填内容)
- お客様からの返品の詳細(発生日時・SKU・返品理由・補填内容)
このように販売者にとってはとても助かる改定ですが、注意すべき点もあります。
- 自動補填の導入に伴い2025年1月10日より、申請可能期間が180日→60日に短縮されました(Amazon補填申請期間の変更について)
- 今回のAmazonの一部補填自動化の改定は、あくまでも一度在庫に反映されたFBA在庫商品に関してのみで、納品時の在庫紛失は従来通り調査依頼が必要です!
結局のところ、この改定によって販売者が確認すべきFBA在庫紛失の内容は、「納品時の在庫紛失」のみになった、ということです。
納品時のFBA在庫紛失時にするべき4つの対処

ここからは、販売者がチェック・対応が必要なFBA在庫紛失、つまり納品時の在庫紛失についての対処方法についてお伝えしていきます。
- FBA在庫紛失の詳細を確認する
- ご自身の数え間違いや誤入力がなかったかを再度確認する
- 受領差異のあった該当商品の調査依頼をする
- 補填申請は不要、調査結果によってAmazonが対応
それぞれについてお伝えしていきます。
FBA在庫紛失の詳細を確認する
まずは、納品したのになかなか在庫に反映されない…といった際には、納品一覧から確認しましょう。
納品一覧を見れば一見して受領差異が確認できます。
受領差異については下記の記事で詳しく解説していますので、ご覧になってみてください。
- メニュー→在庫→納品
- 各納品プランの「予定されている商品数」>「所在が特定された商品数」を確認
調査依頼をする際には7、この「納品番号」と「該当商品のSKU]の情報が必要になりますので、控えておきましょう。

このように、ステータスが完了になっていて受領差異がある場合は、在庫紛失の可能性ありということです。
ご自身の数え間違えや誤入力がなかったか再度確認する
次に、該当商品の納品プラン内容で、ご自身の入力間違いがなかったか今一度確認してみましょう。

げっ!納品数の入力、間違ってた!
なんてことは、思い込みの激しい私は過去に何度もやらかしました ^ ^;
もちろん皆さんは大丈夫だとは思いますが、いざ調査依頼する際に気付くなんて事にならないよう、念には念を入れて確認しておきましょう。
受領差異のあった該当商品の調査(補填申請)依頼をする
納品ステータスは完了→納品数>受領数→ご自身の入力ミスや思い込みも無し、となれば早速Amazonに調査依頼をしましょう。
この「調査依頼」が在庫が紛失していても「補填」につなげる大切な手段です。
- 納品プラン一覧の不一致のステータスからメールで依頼する
- テクニカルサポートセンターに直接電話で依頼する
在庫紛失の調査依頼には、紛失を確認した納品番号などの納品情報と、所有権を証明できる書類の提出が必要になるため、①の方法がおすすめです。
説明が難しい状況や疑問が多い場合には②の方法でも構いません。
それぞれの手順についてお伝えしていきます。
①納品プラン一覧の不一致のステータスからメールで依頼する
納品プラン一覧からの調査依頼では、
- 認識している不一致の内容
- 輸送箱の特徴(サイズと重さ)
- 商品を仕入れた証明になる書類(納品書・請求書など)のpdf.またはjpg
の記載や書類添付が必要になるので、事前に準備しておきましょう
は以下の通りです。
①メニューより在庫→納品をクリックする

②該当商品の納品番号をクリックする

③納品内容のページで内容を表示をクリックする

④冒頭に下記のAmazonからの警告文が表示されますので、該当商品の「必要なアクション」から「行方が分からない商品を調査」を選択する


⑤問い合わせ記入欄に前述した書類を添付し問題内容・輸送情報を記載して送信する



メールでの説明の場合、内容が正確に伝わらなければ、それだけメールのやりとりを繰り返すことになります。
少しでも迅速に解決できるよう、始めからなるべく商品や納品情報はしっかり記入しましょう。
申請が受理されてから、回答メールが届くまでの期間はまちまちですので、気長に待ちましょう。
②テクニカルサポートセンターに直接電話で依頼する
電話で直接問い合わせる際には、
- 紛失した商品のSKU
- 納品番号
が必要なので、確認できるよう画面を準備しておきましょう。
- ヘルプをクリック
- サポートとリソースを利用するを選択
- 行方が分からない在庫の調査依頼を選択
- 納品番号を入力→調査対象であれば納品管理のページに移動(上記のメールでの調査依頼に続く)
- (調査対象ではなかった場合)アソシエイトに連絡するを選択→ご自身の電話番号を入力
- 直ぐに着信があるので、始めに用意した情報をアソシエイトに伝えて、指示を仰ぐ
テクニカルサポートセンターに電話で問い合わせる方法は、担当部署への交換で再度説明、その際の言語力も必要だったりと、返って時間がかかることが多いです。
特殊な事情でない限り、メールにて必要書類を揃えて調査依頼する方が確実でしょう。
補填申請は不要、調査結果によってAmazonが対応
補填については、依頼した調査結果によって、Amazon側の不備で紛失したと判断すれば、調査報告と同時に補填も行われます。


上記は、調査が完了した際にAmazonから届く調査報告メールです。
つまり、調査依頼の際に充分な情報を提出して、販売者側に不備はないことを証明できれば、在庫紛失が確定されると同時に補填もされる、ということです。
ただし、書類が不十分だったり要請内容が不足している場合では、調査すら行ってもらえません。
さらに、調査依頼(補填申請)には注意すべきことがあります。
- 納品時紛失の補填の申請期限は該当商品の配送が確認された日から9か月以内で、過ぎてしまうと申請対象外になります!
- 調査依頼(補填申請)できるのは、1件の配送につき1つの申請のみで、追加申請は却下されます!
FBA在庫紛失に備える3つの対策

ここまで、在庫紛失が発生した際の対処方法についてお伝えしてきました。
前述した通り、AmazonFBAを利用している限りは避けられない問題ですので、ここからは負担や損失を最小限にするための、日々の備えについてお伝えいたします。
- 納品後に受領完了した際の受領差異の確認
- 仕入れ時の書類(請求書や納品書)の保管
- 納品プラン作成時の追跡番号(出荷伝票番号)の入力
受領差異や在庫の不備と補填の確認についても、定期的に確認することを作業の一つとして行うようにすると、見落としが防げます。
いざという時、迅速かつ確実に調査依頼をできるように、必要書類の保管や出荷伝票番号の入力も大切です。
苦労して仕入れた商品は財産ですので、一つでも無駄にしないよう確認を習慣づけて管理していくことをおすすめいたします。
最後に
ここまで、在庫紛失についての対処方法や予備対策についてお伝えしてきました。
現在Amazonは、この在庫紛失への対応について、販売者側の対応次第でノータッチだった状況から、やっとAmazon側が調査・補填を自ら行う姿勢になってきました。
現在はまだ一部ですが、2025年3月には更にプログラムが変更することを告知していますので、もっと販売者の負担が少なくなることが期待できます。

とはいえ、Amazonという名の通り、全てを理解するのは大変ですね…
こういった規約の改正が今後も続くことを期待してAmazonのポリシーの確認も行いながら、後悔のないよう取り組みましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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納品した数より在庫数が少ないままだけど…どうすればいいの?