
売れない商品をずっとFBAに預けても保管料がかかるからね
Amazon物販でFBAを利用している場合、FBA倉庫にある在庫にはFBA在庫保管手数料といわれる保管料が毎月発生します。
また、271日(約9ヶ月)以上FBA倉庫に在庫を保管しているとFBA長期在庫追加手数料という保管料が別途発生します。
つまり、売れない在庫をいつまでもFBA倉庫に保管しておくと、保管料がかさむことになるので、返送してもらうことも検討の余地があります。
なるべく在庫を抱えずに商品を売り切ることは当然大事ですが、不良在庫となった商品の処分について考えておくことも大切です。
そこで、今回はFBA倉庫にある商品を返送してもらう方法や処分の目安について解説します。
FBA在庫の処分についてお悩みの方は、最後までご覧ください。

目次
FBA在庫の「返送」と「所有権の放棄」の違いは?

Amazon FBA在庫の処分には、「返送」と「所有権の放棄」の2種類があります。
返送と所有権の放棄の違いは次の通りです。
返送 | 所有権の放棄 | |
定義 | 出品者に商品を送り返す | Amazon側で商品を廃棄する |
メリット | 別の販路で再販が可能 | 保管・管理、再販の手間がない |
デメリット | 保管・管理、再販の手間がある | 再販できない |
所有権の放棄については、要は「廃棄される」と覚えておいておきましょう。
返送と所有権の放棄の共通点は、いずれも後述する返送/所有権の放棄手数料がかかってくる点です。
どちらも同じ手数料がかかるなら、二度と再販ができなくなる所有権の放棄より、メルカリやヤフオクなどで再販が可能な返送を選ぶ方がおすすめです。
特別な理由がない限り、売れないFBA在庫は返送してもらうようにしましょう。
FBA在庫の返送/所有権の放棄のやり方

FBA在庫の返送/所有権の放棄については、Amazonセラーセントラルの管理画面で、「返送」か「所有権の放棄」を選ぶことができます。
手動 | 各自で判断して、個別に返送/所有権の放棄の申請する |
自動 | 販売不可在庫商品を自動的に返送/所有権の放棄をする |
自動 | 長期在庫を返送/所有権の放棄をする |
返送/所有権の放棄のやり方については、上記の3種類に分けて解説します。
いずれの場合にしても、極力「所有権の放棄」ではなく、「返送」を選択するようにしましょう。
【手動】各自で判断してセラーセントラルの画面から申請する
次のような理由で、各自で返送/所有権の放棄をする場合は、セラーセントラルの画面から申請して処理してください。
- 「この商品はAmazonで売れそうにない」と各自で判断する場合
- 販売不可在庫をすぐに返送してほしい場合
- 販売不可在庫商品や、長期在庫保管手数料対象商品の自動返送/所有権の放棄の設定をしていない場合

①セラーセントラルにログインして、「在庫」⇒「FBA在庫管理」を選択する

②フィルターの「推奨情報」のタブを選択して、「返送/所有権の放棄依頼を作成」にチェックを入れる
③返送なら配送先住所や返送する商品の数量を入力していく
【自動①】販売不可在庫の自動返送/所有権の放棄を有効にする
販売不可在庫の処分については、前もって設定することによって自動化することが可能です。

①セラーセントラルの画面にログインして、「設定」(画面右上の歯車のアイコン)⇒「FBAの設定」をクリックする

②「販売不可在庫の自動設定」の「編集」ボタンをクリックする

③上図のような画面が出てきたら「OKで設定を構成できます」をクリックする

④「販売不可在庫の自動設定」の「有効」を選択する

⑤「返送または廃棄」で「返送」を選択して、返送スケジュール(「週に1回」か「月2回」)、メールアドレス、配送先住所を入力して「更新」をクリックする
これで、販売不可在庫の自動返送の設定は完了です。
なお、商品が販売不可在庫となる理由は様々(商品の状態が悪い、賞味期限を過ぎたなど)です。
販売不可在庫となった理由については、Amazonからメールで通知されますし、セラーセントラルの画面からも確認できます。
セラーセントラルの画面で確認する場合は、「在庫」⇒「FBA在庫管理」で、販売不可在庫の計上されている数字をクリックします。
販売不可在庫となった理由に納得がいかない場合は、セラーセントラルに問い合わせると稀に在庫処分なく再販できることがあります。
そのため、販売不可在庫の自動返送を設定した場合でも、理由は確認するようにしましょう。
また、販売不可在庫の自動返送の設定は、「週1回」か「月2回」で選択できます。
先ほどのような納得できない理由がない限りは、販売不可在庫はすぐに返送してもらった方が良いので、なるべく週1回を選択しましょう。
もっと早く返送してほしい場合は、手動でセラーセントラルに申請するようにしてください。
【自動②】長期在庫の自動返送/所有権の放棄を有効にする
長期在庫の処分についても、前もって設定することによって自動化することが可能です。

①セラーセントラルの画面にログインして、「設定」(画面右上の歯車のアイコン)⇒「FBAの設定」をクリックする

②「出荷可能な在庫の自動設定」の「編集」ボタンをクリックする

③上図のような画面が出てきたら「OKで設定を構成できます」をクリックする

④上図の画面で次のように項目を選択、入力をする
- 販売可能在庫の自動設定⇒「有効」
- オプションを削除する⇒「返送」
- 自動返送/所有権の放棄の対象となる在庫の保管日数⇒1~12ヶ月のなかから選択
- Eメールアドレス⇒メールアドレスを入力

⑤返送先住所を入力する
在庫の保管日数については、商品にもよりますが、長期在庫保管手数料の対象となる9ヶ月が目安になります。
ただ、もっと積極的に在庫処分したいような場合は、もっと短めに設定しても構いません。
FBA在庫の返送/所有権の放棄手数料

FBA在庫を返送してもらう際は、次のような返送/所有権の放棄手数料が発生します。

2025年から引き上げられていますが、それでも決して高い手数料ではありません。
売れないFBA在庫を長期保管するよりはコストが無駄にならないので、積極的に返送しても問題ないでしょう。
なお、FBA手数料全般については、以下の記事を参考にしてください。
FBA在庫の商品を返送してもらう判断基準

FBA在庫の商品を返送してもらう判断基準については、次の3パターンで分けて考えましょう。
- 9ヶ月以上売れない商品
- 販売不可商品
- 食品など賞味期限のある商品
9ヶ月以上商品が売れていない場合
売れない商品を長くFBA倉庫に保管しても、保管料が無駄にかかるだけです。
どんなに長くFBA在庫を保管するにしても、長期在庫保管手数料の対象となる、271日(約9ヶ月)以上売れていない商品は積極的に処分しましょう。
9ヶ月も売れないほど回転の悪い商品は、数十万円程度の高額商品であればともかく、ほとんど売れる見込みはありません。
また、在庫パフォーマンスも確認しましょう。
在庫パフォーマンスが400未満では、FBA在庫保管超過手数料が発生する可能性があり、そもそも他商品をFBA納品できなくなります。
3ヶ月以上売れていない商品についても、利益率や資金繰りから判断して、値下げして売り切るか返送を検討した方が良いでしょう。
売れない商品を返送してもらったら、メルカリやヤフオクなどで販売するなど、ご自身で処分してください。
FBA保管料や、無駄な保管料を削減する目安については、以下の記事を参考にしてください。
販売不可在庫の場合
販売不可在庫の場合は、理由を確認して異論がなければ、すぐに返送してもらうようにしましょう。
販売不可在庫を抱えても、保管料が無駄にかかるだけです。
もし、異論があれば先ほどお伝えしたように、カスタマーサポートに必ず問い合わせてください。
食品など賞味期限がある場合
食品は、賞味期限まで45日前になると販売不可となります(申請して受理された場合は15日)。
そのため、賞味期限が近付いたら、積極的に処分を検討してください。
値段を下げて早く売り捌くか、返送してもらってメルカリやヤフオクなどで販売してください。
メルカリやヤフオクでも、賞味期限商品の取扱いに関する規約があるので注意しましょう。
もし、賞味期限まで45日(もしくは15日)を切ると、商品が自動的に返送されてしまうので、適宜確認しながら在庫処分してください。

私は、1ケース分の食品が賞味期限切れ間近になって返送されてきたことがあります。慌てて家族でおいしくいただきましたが、悲しくなりましたし、さすがに飽きてきました
なお、賞味期限付きのFBA商品の取扱いや、在庫処分の方法の詳細は、以下の記事を参考にしてください。
最後に
以上、FBA在庫を返送してもらう方法や手数料、処分の目安についてお伝えしました。
物販ビジネスに取り組むなら、仕入れた商品はなるべく売り切りたいところですが、FBA在庫は保管料がかかってしまいます。
そのため、売れない商品については、値段を下げてAmazonで売り切るか、返送してもらって他販路で売り切るといった判断も必要です。
最悪の事態も想定して、どのようにするか考えておくことは、ビジネスでは大切なことです。
本記事を最後までご覧いただきありがとうございました。
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