
規約変更で、個人アカウントを使ってせどりができなくなったからメルカリShopsに移行しなくてはいけないんだけど、実際どうなんだろう?
メルカリの規約変更で、今まで物販事業者が引き続きメルカリで販売するにはメルカリShopsに移行しなくてはいけなくなりました。
そのため、「今まであまり気にしてなかったけど、そもそもメルカリShopsとは何か?」と気になりだした人も多いでしょう。
そこで、今回はメルカリShopsとメルカリとの違いやメリット・デメリット、出店方法について解説します。
メルカリShopsで出店を考えている方は最後までご覧ください。

目次
物販事業者はメルカリShopsの開設が必須に

冒頭でもお伝えしましたが、2025年の規約変更で、物販事業者(せどらー・転売ヤー、ハンドメイド作家等)は個人アカウントが使えなくなりました。
つまり、不用品販売をしている人を除いて、引き続きメルカリで物販を行うには、メルカリShopsに移行しなくてはいけません。
第 4 条 ユーザー登録及びアカウント情報
(中略)
3.事業者による登録の禁止
弊社が指定した法人以外の事業者はユーザー登録及び本サービスの利用はできないものとします。当該事業者はメルカリShops加盟店規約へ同意の上、メルカリShopsの登録の申し込みを行ってください。※メルカリ利用規約より抜粋
すでに、転売系の個人アカウントが続々停止(垢BAN)されたという話もあるので、まだメルカリShopsに移行していない人は急いだ方がいいでしょう。
ただ、メルカリShopsでは出店審査があり、万が一審査に通らなければメルカリで販売することはできません。
後述するように、メルカリShopsは申請すれば出店できるものではなく、実績などが審査されます。
また、運営者情報が必要になることで匿名販売ができなくなるので、抵抗を持つ人も多いでしょう。
とはいえ、匿名販売は、そもそも古物営業法上ではグレーゾーンですし、メルカリはこれまで悪質な高額転売の温床とされてきました。
そのため、物販事業者については出店審査のうえ、運営者情報を公開するメルカリShopsでの販売に限定するのは自然なことと言えるでしょう。
メルカリの規約変更については、以下の記事をご覧ください。
メルカリShopsとは?メルカリとの違いを解説


そもそもメルカリShopsとは何なの?

メルカリの個人アカウントと何が違うの?
メルカリShopsとは、簡単に言えば、メルカリ内で法人や個人事業主がネットショップを開設できる機能です。
楽天市場に出店するイメージが強く、自分のストアを持つことになります。
今まで通りメルカリの消費者に購入してもらえますし、以下のメルカリShopsの公式ページからも購入してもらえます。

メルカリとの違いについては、メルカリが、CtoC(個人間取引)に特化していることに対して、メルカリShopsがBtoC(事業者向けEC)の機能を多く備えている点です。
以下、メルカリ個人アカウントとメルカリShopsとの違いを具体的に解説します。
事業者用ネットショップである
メルカリ個人アカウントとメルカリShopsの一番の違いは、何と言っても次の通りです。
- メルカリ個人アカウント:不用品売買のフリマサイト
- メルカリShops:事業者用ネットショップ
冒頭でお伝えしたとおり、物販事業者のメルカリ個人アカウント利用が禁止されたことで、違いがますます明確になりました。
メルカリShopsでは、事業者用のネットショップという色が強く、メルカリ個人アカウントとはかなり毛色が違ってきます。
具体的には、後述するような違いがあります。
出店審査が必要である

メルカリの個人アカウントは、登録さえすれば誰でも利用できましたが、事業者向けのサービスとなりメルカリShopsでは、上記のように出店審査があります。
そのため、誰でも出店できるわけではなく、必要書類に不備があれば審査を通らないこともあります。


特に個人事業主の場合は、メルカリShops以外の販路情報や実店舗の外観がわかる写真の提出が求められています。
そのため、今までまったく物販を行ったことがない人がメルカリShopsの出店申請しても審査に落ちる可能性があります。
メルカリShopsの審査の通過率はわかりませんが、実際、審査に落ちて何回か申請することになった人は多いと考えられます。
ショップページの開設ができる

個人アカウントでは出品者のページに商品が羅列されるだけでしたが、メルカリShopsでは上図のように独自のショップページを持つことができます。
SNSのようにフォロワーを増やすことができるなど、個人アカウントと違って、ついで買いやリピート購入を促すことが可能になります。
後述するように、ショップページには、タイムセールやクーポンなどの販促機能があります。
運営者情報が必要で匿名販売ができない
メルカリ個人アカウントの大きな利点であった匿名配送は、メルカリShopsでは原則利用できません。
事業として販売を行う以上、特定商取引法に基づき運営者情報を開示する義務があるためです。
具体的には、次の内容を開示しなければいけません。
ショップ運営者情報
- 販売業者 ※登録がある場合に限り記載されます
- 代表者名
- 住所
- 電話番号
ショップ情報
- 営業日・定休日等
- 販売価格について
- 代金(対価)の支払い方法と時期
- 役務又は商品の引き渡し時期
- 返品についての特約
※メルカリShops「運営者情報の開示」より抜粋
ただし、上記の運営者情報の開示は、消費者から開示請求があった場合に限ります。
また、メルカリShopsでは個人事業主の場合は、住所・電話番号を非公開にすることもできます。
この場合、代わりにメルカリの住所・電話番号が公開されることになります。
コメント機能がない代わりに質問機能がある
メルカリのコメント機能は、値下げ交渉など、消費者とのコミュニケーションの場として機能していました。
しかし、メルカリShopsにはコメント機能がなく、代わりにショップへの質問機能が用意されています。

消費者は、上記の出品者のショップページにある質問ボタンから、商品の仕様などについて問い合わせができます。
質問は、コメント機能と違ってクローズドなやりとりのため、通常のメルカリと比べて値下げ交渉が発生しづらくなっています。
つまり、メルカリの個人アカウントと違って値下げ交渉の文化がありません。
また、質問機能は、ショップ側で「受け付ける/受け付けない」を自由に設定でき、「値下げ交渉に応じない」旨の注意喚起メッセージを表示することもできます。
まとめて出品・在庫管理ができる
メルカリShopsでは、まとめて出品・在庫管理ができるようになりました。
メルカリの個人アカウントは、基本的に1商品につき1出品で、色・サイズなどのバリエーション違いの商品をまとめて管理することができませんでした。
一方、メルカリShopsでは、1つの商品に対して色・サイズなどの種類と在庫数を設定できる機能があります。

例えば、上図のように、消費者は1つの商品ページから色やサイズを選ぶことができます。
この点は、Amazonの商品ページに近いものがあります。
また、メルカリShopsでは、CSVファイルによる商品の一括登録(最大1,000商品まで)ができるようになっています。
メルカリ個人アカウントのように、売れるたびに1点ずつ手作業で商品ページを作成して出品する必要がなくなり、多少は出品作業が楽になります。
1つのショップを複数人で運営できる

メルカリ個人アカウントは1人での運用が前提でしたが、メルカリShopsでは「スタッフアカウント機能」が提供されています。
オーナーがスタッフを招待することで、商品登録や在庫管理、発送業務などを複数人で分担できます。
クールメルカリ便やメルカリBiz配送を利用できる
メルカリShopsでは、クールメルカリ便やメルカリBiz配送を利用できるようになっており、配送オプションが強化されています。
- クールメルカリ便:冷蔵・冷凍品の配送が可能になり、個人アカウントでは扱えなかった生鮮食品などの販売ができる
- メルカリBiz配送:API連携による送り状の一括発行や、宅急便200サイズまでの大型配送に対応するなど、大量発送を行う事業者向けの配送サービス
逆に、個人アカウントで多用されていた「ゆうゆうメルカリ便」(郵便局・ローソン受取)は、メルカリShopsでは対応していません。
【参考】メルカリとの共通点
ここまでメルカリ個人アカウントとメルカリShopsの違いをお伝えしましたが、次のように共通点もあります。
- メルカリ内で販売できる
- 初期費用・月額手数料無料
- 販売手数料10%
特に、料金体系がメルカリ個人アカウントとメルカリShopsが同様なのは大きいでしょう。
メルカリと比較したメルカリShops5つのメリット

前述したメルカリ個人アカウントとメルカリShopsの違いについて、メリットとして整理すると、次のようになります。
初期費用・月額手数料なしでショップページを持つことができる
メルカリShopsは、メルカリ個人アカウント同様に初期費用・月額手数料がかからず、10%の販売手数料のみかかります。
Amazonや楽天市場の出店では、売上ゼロでも月額手数料がかかる(楽天は初期費用もかかる)ことに比べれば、かなり安価にショップページを開設できることになります。
各プラットフォームの出店料の違いについては、以下の記事をご覧ください。
値下げ交渉なしでも売れる
先ほどお伝えした通り、メルカリShopsには、これまでメルカリの出品者を悩ませた値下げ交渉の文化がありません。
コメント機能ではなく、クローズドな質問機能で値下げ交渉してくる人は、ゼロではないにしてもほとんどいないでしょう。
値下げ交渉が煩わしいと感じている人には、大きなメリットになります。
大量出品が楽になる
メルカリShopsは、CSVによる一括出品と在庫の複数設定により、出品作業がかなり効率化できます。
少なくとも、個人アカウントのように、売れるたびに商品ページを作り直して出品するということが不要になるので、労力削減になるでしょう。
しかし、メルカリShopsでも梱包・発送作業や顧客対応は自分で行わないといけません。
その点を考えると、在庫保管から注文時の発送、顧客対応まで代行できるAmazon FBAに比べるとかなり手間です。
大量出品するほど物販ビジネスを本格化させるなら、Amazon物販に取り組んだ方がいいでしょう。
生鮮食品を販売できる
メルカリShopsは、クールメルカリ便を利用できるので、生鮮食品の販売も可能になります。
ただし、販売には食品衛生法に基づく営業許可などの許認可が必須となります。
ご自身の管轄の行政機関に確認するようにしてください。
許認可がない場合は、メルカリShopsの出店審査が通らず、利用できなくなります。
タイムセールやクーポン機能がある
メルカリShopsには、メルカリ個人アカウントになかったタイムセール機能やクーポン機能などが使えます。
- タイムセール機能:指定した期間で割引価格で販売できる。セール開始時にはフォロワーに通知が届く。
- クーポン機能:フォロワー限定で〇〇円引きなど、クーポンを発行できる。リピーター獲得や購買意欲の喚起になる。
詳細は、以下のメルカリShops公式サイトをご覧ください。
⇒⇒⇒ショップクーポン機能とは
⇒⇒⇒タイムセール機能とは
メルカリと比較したメルカリShops4つのデメリット

メルカリShopsには、メリットだけでなくデメリットもあります。
運営者情報の公開が必須で匿名販売ができない
先ほどお伝えした通り、特定商取引法に基づき、事業者情報の開示をしなければいけません。
住所・電話番号は非公開にすることはできますが、本名などは公開する必要があります。
メルカリ出品者に多かった「匿名でこっそり副業をしたい」というニーズには応えられないのは大きなデメリットです。
また、運営者情報を公開しなければいけなくなったことで、メルカリを主戦場とするメリットも薄くなっています。
今回の規約変更を機に、Amazonに移行して物販ビジネスを本格化させるのもありでしょう。
新規開設直後は売れにくい
メルカリShopsは、メルカリ個人アカウントに比べて、新規開設直後は商品が売れにくい傾向があります。
これは、まだ評価が少ない状態で商品を出品しても、消費者が検索した際にメルカリの個人アカウントの下になりやすいためです。
メルカリShopsでは、どうしても評価が多く信用されている事業者の方が有利になります。
そのため、Amazonのカート獲得の際と同様に、最初は安価な商品を多数出品して評価を獲得して、信頼を得ていくことが重要になります。
出店審査に落ちたら出品できない
メルカリShopsは、出店審査に落ちれば商品を出品できません。
後述するように、必要書類を揃えて申請するようにしましょう。
販売利益が5,000円にならないと引き出せない
メルカリ個人アカウントと違って、メルカリShopsでは販売利益が5,000円以上にならないと代金が振り込まれません。
そこまで大きなデメリットにはなりませんが、キャッシュフローの小さな圧迫要因にはなります。
商品点数が少ない場合や、低単価商品を多く扱っている場合は注意しましょう。
メルカリShopsの出店申請3STEP


メルカリShopsの出店申請はどうすればいいのかな?
メルカリの出店申請は、決して難しいものではなく、次の3STEPで申請できます。
ただ、先ほどお伝えした通り、出店審査に落ちた例は少なくないので注意しましょう。
【STEP1】必要書類を用意する
まずは、メルカリShopsの申請に必要な必要書類を用意します。
出店審査に落ちる多くの原因は、必要書類の不備や許認可情報の不備によるものと言われているので、抜け漏れなく用意しましょう。
⇒⇒⇒【参考】メルカリShops「ショップの開設申し込みが棄却された」
必要書類については、個人事業主と法人で分けてお伝えします。
- 過去2年以内の所得税青色申告決算書
- 確定申告書を税務署に提出したことを証明するためのスクリーンショット
- メルカリShops以外の販路情報(Amazonや楽天のストア、自社ECサイトなどのURL、もしくは実店舗の外観がわかる写真)
- 出品する商品販売に必要な許認可証の画像提出(古物商許可証など)
- 本人情報(氏名、住所、生年月日、電話番号、メールアドレス)
- 本人確認書類の画像(運転免許証、住民票、パスポートなどから1つ)
- ショップの運営者情報(事業者名、屋号、代表者名、住所、電話番号)
- メルカリShops登録情報
- 売上金の振込口座情報
- メルカリ指定ブランドの商品(シャネル、エルメスなどハイブランド)を販売する場合は、取扱いブランドの流通経路、販売実績がわかるECサイトのURL、仕入伝票、輸入許可通知書が必要
- 登記簿住所もしくは本店の外観がわかる写真
- 出品する商品販売に必要な許認可証の画像提出(古物商許可証など)
- 事業者情報(法人番号、事業者名、所在地、設立年月日、代表電話、資本金、年商、従業員数、事業内容、ホームページURL)
- 登記簿に記載された代表者情報(代表者の氏名、住所、生年月日、電話番号、メールアドレス)
- メルカリShops登録情報
- 売上金の振込口座情報
- メルカリ指定ブランドの商品(シャネル、エルメスなどハイブランド)を販売する場合は、取扱いブランドの流通経路、販売実績がわかるECサイトのURL、仕入伝票、輸入許可通知書が必要
※メルカリShops「ショップ開設に必要な情報や準備するもの」をもとに作成
先ほどもお伝えした通り、メルカリShops以外の販路情報については、ショップURLを提出しても販売実績がなければ審査に通らない可能性があります。
許認可証が必要な業種とは、主に次の通りです。
- 中古品(古物)
- 自家製の食品
- 冷凍・冷蔵が必要な生鮮食品(食肉、魚介類)
- ふぐ加工製品
- 酒類
- 自家製の化粧品
- 自家製の医薬部外品
- 管理医療機器
※メルカリShops「許認可証が必要な業種」より抜粋
上記の商品は、許認可なしで販売してしまうと違法になってしまうので、メルカリ側でも厳密に審査されると思われます。
特にせどり・転売を行う人は、扱う商品はすべて中古品(古物)となるので、古物商許可証は必須になるので、必ず取得しておきましょう。
【STEP2】必要事項を入力して出店申請する

必要書類が揃ったら、上図のようにメルカリShops公式サイトから「ショップ開設」のボタンをクリックして申込みをします。
画面の指示に従い、必要情報などを入力して、STEP1で用意した書類の画像などをアップロードして申請します。
【STEP3】メールで審査結果の通知が来る
申請後、メルカリ側で審査が行われますが、最短2営業日で結果が通知されます。
審査に通過すれば、即時ショップが開設され、商品登録が可能になります。
万が一、審査が棄却された場合、不備を修正し、再申請を行いましょう。
最後に
以上、メルカリShopsとメルカリ個人アカウントの違い、メリット・デメリット、出店方法についてお伝えしました。
2025年の規約変更により、メルカリの物販事業者はすべてメルカリShopsか他の販路に移行せざるを得なくなりました。
メルカリShopsを開設して物販を続けてもいいのですが、本格的に物販ビジネスに取り組むなら、Amazon物販をおすすめします。
Amazon物販の場合、FBAを利用することで倉庫保管から注文時の発送、顧客対応まですべて代行してもらえるからです。
また、集客力という点でも、メルカリよりAmazonの方が圧倒的に上回っています。
メルカリの規約変更を機に、Amazon物販へ舵を切るのも検討の余地があるでしょう。
Amazon物販については、以下の記事をご覧ください。
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よくメルカリで、メルカリShopsで出店している人を見かける。メルカリShopsは具体的に何ができるの?