
僕もせどりで稼げるようになったけど、来年どれくらいの税金がかかるか心配なんだよね

そこなんだよね。会社の給料で天引きされている所得税や住民税だけではないみたいだし
本日はせどりの利益にかかる税金のお話をします。
せどりでそこそこ稼げるようになってくると、次のように税金関係で、いろいろと心配になってきます。
- 税金はいつ払わないといけないのか
- どれくらいの税金がかかるのか
- 所得税や住民税以外に、どんな税金がかかるのか
- 税金を安くするにはどうしたらいいのか
- 来年の確定申告はどうしよう
- 自分1人で税務処理に対応できるのか etc
そこで今回は、せどりにかかる主な税金の種類や、税金で損しないためのポイントについて解説します。
本記事は、EC STARs Lab.でお世話になっている、物販ビジネスの税務や融資に強い税理士法人間庭・飯田合同事務所の矢不伸彦さんの監修でお送りします。
副業でせどりを始めた方、特に来年確定申告を控えているような方は最後までご覧ください。
確定申告や具体的な節税対策など詳しいことは、必ず顧問税理士や青色申告会などに相談してください。

目次
せどりで支払う可能性がある税金の種類

せどりで支払う税金の種類として、所得税、住民税、消費税、個人事業税、法人税があります。
- 所得税:所得に対して国にかかる税金
- 住民税:所得に対して自治体にかかる税金
- 消費税:2年前の課税売上高が1,000万円を超えた場合にかかる税金
- 個人事業税:法定業種に当てはまる事業で290万円を超える所得を得た場合にかかる税金
- 法人税:法人化した際にかかる税金
せどりに取り組んでいるからといって、上記すべての税金がかかってくるわけではなく、せどり初心者の大半は、所得税や住民税のみになると思われます。
しかし、売上や所得が上がってくると、消費税や個人事業税も対象になってきます。
所得税
- せどりの所得に対してかかる税金(売上や収入ではなく所得である点に注意)
- 稼げば稼ぐほど税率が上がる累進課税(5~45%)
- 毎年2月16日〜3月15日に確定申告を行い納税する
所得税は、売上から経費と各種所得控除を除いた、課税所得金額に対して課税されます。
所得税=(収入-必要経費-各種所得控除)× 税率 - 税額控除
このなかで、各種所得控除とは、青色申告特別控除、医療費控除、生命保険料控除、小規模企業共済等掛金控除、配偶者控除、扶養控除などがあります。
一方、右辺の最後にある税額控除額は、寄附金特別控除(ふるさと納税や政治団体寄附金など)、住宅借入金等特別控除などがあります。
副業の場合は、本業の給与所得とせどりの事業所得を合算して計算することになりますが、本業の会社では副業の収入を含めずに年末調整が行われます。
そのため、副業の所得が年間20万円を超えている場合は、自分自身で所得を計算して、正しく所得税を納付する必要があります。
日本の所得税は、累進課税制度をとっているため、所得金額が高くなるほど税率も高くなります。
現在の所得税の税率は下記の通りです。
| 課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
| 1,000円から1,949,000円まで | 5% | 0円 |
| 1,950,000円から3,299,000円まで | 10% | 97,500円 |
| 3,300,000円から6,949,000円まで | 20% | 427,500円 |
| 6,950,000円から8,999,000円まで | 23% | 636,000円 |
| 9,000,000円から17,999,000円まで | 33% | 1,536,000円 |
| 18,000,000円から39,999,000円まで | 40% | 2,796,000円 |
| 40,000,000円以上 | 45% | 4,796,000円 |
※国税庁 所得税の税率より引用
例えば所得金額が300万円であれば、所得税として300万円×0.1-9万7500円=20万2500円納税するということになります。
また、東日本大震災からの復興のための税として、2037年までは復興特別所得税(所得税額の2.1%)も加算されます。
所得税の確定申告については、以下の記事をご覧ください。
住民税
- 所得の額に関わらず税率はほぼ一律10%
- 確定申告の所得に基づき、6月頃に自治体から納付書が届く
- 所得税は国に支払うが、住民税は住んでいる自治体に支払う
所得税は国に支払う税金に対して、住民税は自治体に支払う税金ですが、いずれも所得に対してかかります。
住民税には所得割と均等割があり、所得割にかかる税率は、以下の計算式通り、一律10%です。
住民税=前年の所得×10%+均等割(約5,000円)
住民税での所得金額の計算は、所得税の所得金額の計算とおおむね同じですが、控除額が少し低くなります。
均等割は、所得金額に関わらず一定額で、だいたい5,000円程度です。
ちなみに、副業が会社にバレる原因となりやすいと言われるのが住民税です。
何もしなければ、本業の所得と合算して本業の会社に住民税の通知をするので、バレたくないなら、副業分は自分で納付するようにしてください。
副業の所得が20万円以下なら確定申告は必要ないですが、住民税は確定申告をしなくても支払う必要があるので注意してください。
消費税
- 2年前の課税売上高が1,000万円を超えた場合などに対象となる
- 本則課税:「預かった消費税」から「支払った消費税」を差し引いて納める
- 簡易課税:課税売上高にかかる消費税にみなし仕入率分を差し引いて納める
消費税については、次の条件のいずれかに該当する際に課税義務が発生します。
- 2年前の課税売上高が1000万円を超える
- 前年の事業開始(個人事業主の場合は1月1日)から6ヶ月間の課税売上高が1,000万円を超える
- インボイス制度に登録している
課税事業者になったら、「消費税課税事業者届出書」を税務署に提出しないといけません。
消費税の納税方法は、上記のように本則課税と簡易課税に分けられます。
本則課税の場合は、売上額に含まれる消費税(お客様から預かった消費税)と仕入額に含まれる消費税(仕入れ先に預けた消費税)の差額を納付することになります。
消費税の課税(本則課税方式)は下記のように計算できます。
消費税=課税売上額×消費税率-課税仕入額×消費税率
本則課税の場合、仕入れの際にかかった消費税を証明する領収書がない場合、原則、支払う消費税から差し引くことができなくなる(仕入税額控除が受けられない)ので必ず保管しましょう。
課税売上高が5,000万円以下の場合は、本則課税だけでなく、簡易課税を選択することができます。
簡易課税とは、実際の仕入れにかかった消費税額を計算する代わりに、売上にかかった消費税額に業種ごとの「みなし仕入率」をかけて納める方法です。
計算式を示すと、次の通りです。
消費税=課税売上額×消費税率×(1-みなし仕入率)
みなし仕入率は、業種ごとに割合が定められています。
せどりの場合、多くは小売業(第2種事業)に該当し、みなし仕入率は80%です。
せどりはみなし仕入率が高いため、本則課税、簡易課税どちらが有利か迷うところですが、大奥の人は本則課税で経理処理しています。
ただ、人によってどちらが有利かは変わってくるので、詳細は必ず顧問税理士に相談するようにしてください。
個人事業税
- 法定業種に該当する個人事業主にかかる税金
- 年間所得が290万円を超えた場合にかかる税金で、せどりの税率は5%
個人事業税は、法定業種に該当して、年間所得が290万円を超える個人事業主に発生する税金です。
納めなければならない業種は限定されていますが、せどり(転売)の物品販売業は納める必要があります。
ちなみに、個人事業税を支払う必要性がないのは、ライター・作家、漫画家・画家、音楽関係事業(作曲家・作詞家)、農業・林業、一部のIT関連事業などです。
税率は、業種によって異なりますが、せどりのような物品販売業は5%となります。
個人事業税の計算式は次の通りです。
個人事業税=(収入-必要経費-290万円(事業主控除)-その他控除)×5%
減額されなくなってしまうケースがあるので、所得税の確定申告同様、領収書は必ず保管しておきましょう。
なお、個人事業税の控除には、290万円分の事業主控除の他、個人事業税の専業専従者給与控除、赤字の繰越などがあります。
法人税(法人の場合のみ)
- 法人のみにかかる税金
- 法人化のタイミングは法人税と所得税の税額や法人独自の経費などを考慮して要検討
- 赤字でも均等割(年間7万円程度)の支払いが発生する
法人を設立している場合は、法人税がかかります。
個人にかかる所得税は最大45%ですが、法人税は年間所得800万円以上で23.2%となります。
そのため、所得が800~900万円を超えるようであれば、法人化した方が税金が安くなることが多くなります。
ただ、法人化すると社会保険料の支払いが発生するため、所得が800万円以上であっても個人事業主の方が有利な場合があります。
詳細は、必ず顧問税理士と相談のうえ、法人化の是非を判断しましょう。
せどりなど物販ビジネスの法人化については、以下の記事を参考にしてください。
せどりの税金で損しないための7つのポイント

「どうすれば無駄な税金を払わずに済むか」という実践的なポイントをお伝えします。
特に副業中や、独立起業したばかりの人に向いている節税対策もお伝えします。
必ず開業届を提出して赤字でも確定申告を行う
副業でせどりを開始したら、必ず開業届と青色申告承認申請書を提出しましょう。
65万円の青色申告特別控除が適用されますし、給与所得、不動産所得などと損益通算が可能になるので、赤字の際は税金を減らせます。
また、青色申告であれば個人事業主でも赤字は3年繰り越すことができるので、翌年以降、大幅に所得が上がるようなことがあっても節税になります。
所得20万円以下であれば確定申告は不要とはいえ、極力赤字でも確定申告は行うようにしましょう。
開業届については、以下の記事をご覧ください。
必要経費を漏れなく正しく計上する
事業に使ったお金は、領収書を残して、正しく経費計上することが大切です。
せどりにおいては、商品の仕入れ代金はもちろんのこと、以下のようなものも経費となるので、漏れなく計上しましょう。
- 商品の送料
- 梱包資材
- せどり作業用のパソコン
- 通信費
- 仕事机
- 仕入れや納品作業の外注費
- セミナー参加費
- せどりに関する書籍や情報商材の購入
- 店舗せどりの交通費
- 融資を受けた場合の利息 etc
1点注意したいのが、節税になるからといって、経費を使い過ぎないことです。
例えば、商品を無理に仕入れたり、高額セミナーにいくつも参加したりといったものです。
当然、経費を使い過ぎれば、支払う税金を減らすこともできますが、手元に残るお金も少なくなるからです。
後述するように、小規模企業共済やiDeCoなど、お金を貯めながら節税になる方法も検討しましょう。
小規模企業共済やiDeCoで貯蓄・資産形成を兼ねて節税する
副業中ではなく、会社を辞めて独立起業している人であれば、小規模企業共済やiDeCoで個人の貯蓄と節税を両立する方法があります。
どちらも掛金が全額所得控除となり、受取金は課税対象となるものの退職所得控除が適用されるため、大幅な節税対策になります。
例えば、所得税・住民税合わせて20%として、小規模企業共済を月7万円、20年間掛けていた場合と、まったく掛けていない場合にかかる税金の差は次の通りです。
| 小規模企業共済あり | 小規模企業共済なし | |
| 20年間の掛金 | 16,800,000円 | 16,800,000円 |
| 所得税・住民税 | 20% | 20% |
| 20年間にかかる税金 | 902,202円 | 3,360,000円 |
| 手取額 | 15,897,998円 | 13,440,000円 |
と、トータルで2,457,998円もの差が生まれます。
もちろん、税率や掛金の額によって節税額は変わりますが、大きな節税効果があるのがわかるでしょう。
ちなみに、私も小規模企業共済については満額掛けています。
なお、小規模企業共済とiDeCoは節税の仕組みは違いますが、次のように仕組みや目的が大きく違うので、掛金を拠出する前に理解しておきましょう。
| 小規模企業共済 | iDeCo | |
| 目的 | 個人事業主の退職金積立 | 老後資金の資産運用 |
| 月額掛金 | 1,000~70,000円 | 5,000~68,000円 |
| 資金の受け取り | 廃業時など | 60歳以降 |
| 貸付制度 | あり | なし |
| 運用リスク | ほぼなし | 商品によっては高い |
| インフレリスク | 高い | 低い |
※iDeCoの掛金上限は、国民年金基金や付加保険料と合算した金額
小規模企業共済とiDeCoは併用できますが、せどりの場合は小規模企業共済を優先することをおすすめします。
もし急に大きな仕入れ資金が必要になったり、資金繰りが厳しくなったりした際は、積み立てた範囲内でお金を借りられる貸付制度があるからです。
iDeCoは金融商品であるため、商品によっては運用リスクが高いうえに、60歳まで引き出しができません。
まずは、小規模企業共済に加入して、余裕があればインフレ対策でiDeCoに加入するといいでしょう。
売上が1,000万円ぎりぎりであれば売上規模を調整する
もし、消費税の免税事業者で今年の売上が980万円〜1,020万円くらいになりそうなら、敢えて売上を1,000万円以下に抑える調整も一つの手です。
1,000万円を超えてしまうと、2年後から消費税の納税義務が発生してしまうためです。
ただ、せどりなどの物販ビジネスの利益率は15~25%程度なので、独立起業を目指すなら売上高1,000万円は超えないといけない壁です。
売上高1,000万円を大きく超えそうであれば、あまり気にせずに消費税の課税事業者になった方がビジネスが加速します。
あくまで売上1,000万円いくかどうかボーダーラインだった場合のみ、売上の調整を検討しましょう。
売上規模でインボイス登録を判断する

せどりを始めたらインボイスに登録した方がいいのかな?
と悩む方もいると思いますが、インボイス適格請求書発行事業者に登録した方がいいのはBtoB(企業間取引)ビジネスに取り組んでいる人です。
一方で、せどりはBtoC(個人間取引)ビジネスに当たるため、売上高が1,000万円未満であれば、インボイス登録の必要性がありません。
まだ売上高が1,000万円に達していないのであれば、あえて消費税を払う必要性がないため、インボイスには登録しない方がいいでしょう。
しかし、すでに課税売上高が1,000万円を超えているなら、消費税を支払わないといけないことには変わらないのでインボイスに登録した方がいいです。
稀に企業がまとめて商品を業務用に大量に購入することがありますが、インボイスに登録すれば購入を見送られる可能性が低くなります。
詳細は、以下の動画や記事をご覧ください。
仕入れ先にインボイスを発行してもらえるか確認する
せどりで消費税課税事業者になった場合、仕入れ先からインボイスを発行してもらえるかどうかは確認しましょう。
もし、インボイスを発行してくれない場合は、仕入税額控除ができず、自分が消費税を支払うことになります。
せどりの場合、特にメルカリなどのフリマサイトや地元の小さな商店から商品を仕入れる場合は、インボイスを発行してもらえない可能性が高いです。
一方、せどりではなく、メーカーや卸業者から直接商品を仕入れている場合はほぼ確実にインボイスを発行してもらえます。
軌道に乗ってきたら税理士に相談する
せどりが軌道に乗ってきたら、仕入れが発生するせどりで税務処理を1人で行うことは現実的ではありません。
だいたいせどりで年商1,000万円を超えてきたら税理士に依頼した方がいいでしょう。
確定申告を一任することでせどりに集中できますし、場合によっては節税や融資のアドバイスも受けることができます。
ただ、税理士選びには十分注意してください。
せどりであれば、物販ビジネスに理解のある税理士を選ぶことが大切です。
税理士に依頼するタイミングや、税理士選びの詳細については、以下の記事をご覧ください。
最後に
せどりにかかる税金についてお伝えしました。
あらかじめどういった税金をいくらくらい納税するのかを知っておくことで心の準備ができますし、節税対策を行うことができます。
本記事でせどりの税金について理解して、適切に節税して正しく確定申告するきっかけになれば幸いです。
今回監修いただいた矢不さんに、知らないと損する物販の落とし穴について話してもらったので、興味のある方はご覧ください。
物販ビジネスの税務や融資に強い税理士をお探しの方は、ぜひ矢不さんの所属する税理士法人間庭・飯田合同事務所に相談してみてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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今年から副業でせどりを始めたけど、だんだん稼げるようになってきたよ