オムツ転売は稼げない!需要はあっても儲からない6つの理由

オムツって絶対売れるものだから、転売したら稼げるかも!

オムツ転売って、どのくらい稼げるんだろう?

漏れない蒸れないのキャッチフレーズでお馴染みの紙オムツは、今では乳児から高齢者まで欠かせない生活必需品です。

この赤ちゃんやママ、高齢者や介護をされているご家族など、幅広い需要が見込める紙オムツなら、転売して稼げるのでは?と思うかもしれません。

しかし、実際にオムツ転売で稼ぐことはかなり難しくおすすめできません。

この一見転売に最適に感じるオムツですが、稼げない現状や事情について詳しく解説していきます。

オムツ転売にご興味のある方は、是非ご覧になってください。

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オムツ転売とは

オムツ転売とは、乳児や高齢者には欠かせない需要が安定している紙オムツを、安く仕入れて高く販売することです。

日本製の紙おむつは品質の良さだけでなく、環境へ配慮した商品開発していることも高く評価され、国内外で大変人気があります。

紙オムツの市場規模
  • ベビー(子ども)用紙オムツ→約1441億円(前年比0.4%増加)
  • 大人(介護)用紙オムツ→約1150億円(前年比4.2%増加)

「2022年調査結果」※週刊粧業より引用

販売する業者は製紙企業や大手洗剤メーカーなど様々です。

主な紙オムツ販売メーカーと主要商品
  • ユニ・チャーム:ムーニー・マミーポコ、ライフリー
  • 花王:メリーズ、リリーフ
  • P&G:パンパース、ウィスパー
  • 大王製紙(エリエール):グーン、アテントなど

各メーカーによって価格の差は多少ありますが、機能性の向上や最新テクノロジーの活用などで、各企業が独自の努力をしており僅差の人気です。

こういったリニューアルを考慮して、格安の旧製品やタイムセール品などを仕入れて、価格差を付けて転売するのが、オムツ転売です。

オムツ転売が話題になった理由

日本製の紙おむつは海外のものに比べて品質が良く、2013年の中国ベビーブームの際に、爆発的な人気で品切れが相次いだ一件はご存知でしょうか?

現代メディアより引用

日本のあらゆる販売店からメリーズが姿を消す事態に発展し、対応策として花王が越境ECへ初出店したことで市場相場も落ち着いた、という「オムツ転売」騒動でした。

この一連の事態によって、日本の紙オムツの品質は海外からもお墨付きで、転売で稼げる商材としても一目置かれるきっかけとなりました。

転売で人気のあるオムツの特徴と相場

オムツ転売で人気のある商品の特徴と販売価格の相場をまとめてみました。

オムツ転売で人気のあるオムツの特徴
  • 大人・介護用のまとめ売り(オムツ・パッドなどを大量にまとめたセット)
  • スーパービッグ・ビッグ・Lサイズなど大きいサイズの幼児用のまとめ売り
  • 現在は販売されていない昭和レトロの廃盤商品(コレクターに人気で高値)
  • ペット(高齢・介護)用のまとめ売り

ベビー用ならLサイズ以上・大人用の紙オムツといった、より嵩張るものが売れています。

大きいものほど入数も少ないので、少しでも安くまとめ買いできることで人気なのでしょう。

使い捨てを考えると、とにかく「より安く」が最大のニーズです。

番外編ですが、数十年前の廃盤パッケージ商品が異常な高額で売れていたりします。

こちらはほんの一部のコレクターによる需要なので、参考にしない方がいいでしょう。

売れ筋ランキングと仕入価格相場(ベビー用)
  1. パンパース(P&G)44枚入り:約1,400円
  2. マミーポコ(ユニ・チャーム)42枚入り:約1,100円
  3. メリーズ(花王)44枚入り:約1,600円

価格ドットコムを参考

売れ筋ランキングと仕入価格相場(おとな用)
  1. ライフリー(ユニ・チャーム)30枚入り:約2,500円
  2. エルモア(カミ商事)20枚入り:約1,600円
  3. サルバ(白十字)26枚入り:約1,500円

価格ドットコムを参考

こちらは価格ドットコムを参考にしたデータですが、入り数と価格を合わせて比較すると、どれも大差はありません。

となると実際の仕入れ時に重視したいのは、できるだけ格安で購入する、ということに集約されます。

オムツ転売の主な仕入先

ここからは、実際にオムツ転売をする際の仕入先についてお伝えします。

オムツ転売の主な仕入先

ご自身のご近所にある店舗やECサイトで、毎週○曜日や○のつく日がセール、ポイント○倍などを把握して、イベントを有効活用しての購入するのが一般的です。

仕入れる際には、気を付けるべき点があります。

オムツを仕入れる際の注意点
  • 営利・転売目的での購入禁止店舗(サイト)ではないか確認する
  • 利益計算は入念にする(販売価格相場など)
  • 実店舗の場合、買い占めるような常識を欠いた行為はしない
  • リサイクルショップやフリマサイトでの仕入れには古物商許可証が必要

古物商許可証の取得については、下記の記事で詳しく解説していますので、ご参考になさってください。

オムツ転売の主な販売先

オムツ転売で仕入れたオムツを販売する先についてお伝えします。

オムツ転売の主な販売先
  • フリマサイト(メルカリ・ヤフオク)
  • 海外サイト(ebayなど)
  • 買取ショップ(おむつ買取ネット買取ちゃん
  • リサイクルショップ(ハードオフ・セカンドストリート)

この他にも、ご自身の地元ならではのリサイクルショップなども視野に入れて、比較検討してより高値で販売しましょう。

販売する際にも、気を付けるべき点があります。

オムツ転売で販売する際の注意点
  • 衛生品なので基本的に開封したものは販売してはいけない
  • 商品説明にメーカー・種類・サイズ・入数などを詳しく記載する
  • 衛生品なので保管・梱包・発送時の破損や汚れに注意する

生理用品だと医薬部外品に該当し「医薬部外品販売許可」が必要になりますが、紙オムツは該当しないので、販売に必要な許可はありません

但し前述したように、開封済みの紙オムツの販売は原則として禁止されています。

販売している人いるし、ばれないでしょ。

といった軽い気持ちで出品した場合、販売停止やアカウントが停止される可能性があります。

ばれていない人がいるから大丈夫ではなく、規約で明確に禁止されていることは遵守して販売しましょう。

オムツ転売が稼げない6つの理由

ここまで、オムツ転売についての知識や方法についてお伝えしてきました。

しかし、実際にオムツ転売で稼ぐことはかなり厳しく、おすすめできません。

ここからは、オムツ転売では稼げない現状をについてお伝えしていきます。

オムツ転売で稼ぐのは難しい6つの理由
  1. メーカーの規約で転売は明確に禁止されている
  2. 販売店も過去を教訓に転売対策を継続している
  3. 生活必需品の転売は揶揄されやすく精神的に厳しい
  4. ドラッグストアやホームセンターなどの増加で売れない
  5. せっかく格安で仕入れても保管も発送料も嵩む
  6. タイムセール仕入れでも利益が出ない

それぞれについてお伝えしていきます。

メーカーの規約でオムツ転売は明確に禁止されている

紙オムツを販売する大手企業は、営利又は転売目的での購入を規約で明確に禁止しています。

過去に紙オムツが転売されて、社会問題にまで影響した事態を教訓に、各社は転売に対する規制を強化しているということです。

花王ダイレクト販売サービスご利用規約

第4条 当サービスのご利用について

4.禁止事項

お客様による本項各号に該当する行為およびその恐れがある行為を禁止します。

(9)営利、転売目的で商品を購入する行為

花王ダイレクト販売サービスご利用規約より引用

【ユニ・チャームウェブサイト利用規約】

禁止事項

4.営利又は事業目的で当社サイトを利用する行為

ユニ・チャームウェブサイト利用規約より引用

【クラブエリエール会員規約】(大王製紙株式会社)

第9条(会員の禁止行為)

10.本サービスにより提供された商品及びサービスなどを販売する行為

クラブエリエール会員規約より引用

【プロクター・アンド・ギャンブルのウェブサイトの利用規約】(P&G)

サイトの個人利用

別途指定がない限り、本サイトはお客様の個人的かつ非営利的な使用のみを目的としており、お客様は、不正使用があった場合、当社は差止命令およびコモンローまたは衡平法に基づくその他の利用可能な救済手段を要求する権利を有することを承認するものとする。

プロクター・アンド・ギャンブルウェブサイト利用規約より引用

つまり、どのメーカーも営利又は転売目的での購入は禁止しており、転売行為がばれた場合は購入の撤回、サイト利用禁止など二度と購入できなくなります。

さらに販売先に通報されれば、アカウント閉鎖の可能性が高く、転売自体ができなくなることも珍しくありません。

転売目的での買い占めで、本来購入して欲しい消費者に被害が及ばないように、転売に対する規制は今後もさらに厳しくなるでしょう。

販売店も過去を教訓にオムツ転売対策を継続している

前述した中国への転売騒動をきっかけに、メーカーに続いて販売店でも転売に対する規制を継続しています。

一般のお客様にとって障害になることもありますが、これも最悪の事態を防止するための苦肉の策なのでしょう。

Xより引用

Xより引用

ここまで対策をされていれば、当然仕入れ自体が行き詰まってしまいます。

こうまでして、お客様からのクレーム覚悟で対策していることからも、メーカーや販売店の固い決意が感じられます。

あらゆる対策によって、さらにオムツは仕入れにくくなることは間違いないでしょう。

生活必需品の買い占めは揶揄されやすく精神的につらい

前述したように、紙オムツは育児や介護をされている方々にとって、ないと困る生活必需品です。

どなたにも共通して言えることは、どうしてもいる消耗品なので、少しでも安く買いたい、と思われていることです。

PR TIMESより引用

特に紙オムツの場合、育児中や介護されている方や年金暮らしの方など、限られた生活費を大切に使われている方がほとんどでしょう。

つまり、他の嗜好品の仕入れとは違って、反感をかいやすいということです。

ないと困るものを少しでも安く購入するためのセール品の利用と、お小遣い稼ぎの仕入れで利用するのとでは、転売ヤーと揶揄されても仕方ありません。

この切実な人々からの冷たい視線や非難に耐えながらの購入は、負い目を常に感じることになり、精神的にもたないでしょう。

ドラッグストアやホームセンターの増加で売れない

ここ数年、何でも売っているドラッグストアが急に増えた…と感じているのは、私だけでしょうか?

  • ドラッグストア店舗数:23,000店舗以上(前年比約1,000店舗増加)
  • ホームセンター店舗数:5,800店舗以上(前年比約340店舗増加)

登販ナビDirect日本ソフト販売(株)より引用

実際に、前年度と比べてドラッグストア約4%、ホームセンター約6%と著しく増加しています。

そしてこちらは、オムツの購入先のアンケート調査結果です。

cozreより引用
cozreより引用

特にドラッグストアは昔の調剤薬局とは違い、生鮮食品など小さなスーパーといった幅広い品揃えで、普通に買い物先としても活用できる便利店になっています。

つまり、利用頻度の高い近所のドラッグストアやホームセンターで、オムツを格安で買えるなら、わざわざネットで検索することも減る、ということです。

この店舗数増加は、転売する商品にさらなるメリットでもない限り、今後の売れ行きに影響してくることは予想できます。

せっかく格安でオムツを仕入れても保管も発送料も嵩む

紙オムツといえばどんなに薄型に改良されても限界があり、サイズが大きいほど嵩み、思った以上に保管場所が必要です。

玄関先に段ボールが山積み、なんてことが日常になってしまいます。

さらに、売れて発送するにも結構な配送料がかかります。

オムツを配送する際にかかる主な費用

(一般的な約40枚入りのサイズ40×22×16㎝の商品を100サイズで発送の場合)

  • らくらくメルカリ便(60~160サイズまで):750円
  • おてがる配送宅急便(100サイズ):1,050円
  • 定形外郵便(3辺合計が90㎝・2kg以内):1,040円
  • ゆうパック:1,280円~(距離によって変動)

こちらは、一般的なサイズの商品を1パック発送した場合で、お徳用サイズやまとめ売りなどの場合は、さらにかかることになります。

紙オムツ自体が嵩む商品なので、保管場所で悩んだり配送料で赤字になるなど、安く売るにはかなりハードルが高くおすすめできません。

【検証】タイムセールで仕入れたオムツでも利益が出ない

色々とリスクが高めのオムツ転売ですが、それでも実際に利益を出すことはできるのか、検証してみました。

こちらはAmazonのタイムセールで15%引きで販売されている商品です。

Amazonより引用

ポイント還元(1%)やクーポン(10%)も利用したとして、実質26%引きで計算してみます。

定価 \3,817×0.74=¥2,824 になりました。

こちらはメルカリで売れていた同商品です。

メルカリより引用

【粗利益】販売価格 \3,299ー\2,848=\451

ここから、メルカリへの手数料と配送料を支払うわけですが…計算するまでもなく赤字です。

と考えると…

【販売にかかる費用】メルカリ手数料(20%)¥659+送料\750=\1,409

を踏まえたうえでの利益が出る仕入価格は、

【仕入限界価格】\3,299(販売価格)ー\1,409=\1,890になり、

【定価に対する割引率】\1,890÷\3,817(定価)=約49.5%

つまり、少なくとも定価の半額以下で購入しないと、この価格で販売するには利益が出ないことになります。

そんな激安販売、あったとしても一時的なもので数量制限もあるでしょうから、大した利益は期待できません。

あらゆる視点から見て、オムツ転売で稼ぐのは難しいということです。

稼げないオムツ転売より長期安定的に稼げるおすすめの物販

ここまで、オムツ転売で稼ぐには理由についてお伝えしてきました。

生活必需品の転売では、安定した需要はあっても供給が増えれば価格は下がり、薄利または赤字になりやすく、稼ぎ続けることは困難です。

仕入れ自体が迷惑行為につながるオムツ転売よりも、誰にも迷惑をかけずに長期安定的に稼げるおすすめの物販は「メーカー仕入れ」です。

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私が取り組んでいるのも、このメーカー仕入れです。

直接メーカーから商品を仕入れる手法で、転売では難しい問題を解消することができます。

メーカー仕入れの主なメリット
  • 法人でなく個人でも取引可能
  • 仕入れは取引成立で安定的に継続できる
  • 商品は保証付きの正規品のみ
  • 実績積み上げ可能でリサーチ継続の必要なし
  • 世間の目やアカウント閉鎖の心配もない

メーカー仕入れの詳しい内容については、下記の動画をご覧になって見てください。

更に簡単に漫画形式で解説されている、こちらの書籍もおすすめです。

書籍「Amazon物販1年生の教科書」3冠

最後に

ここまで、オムツ転売の現状や難しい理由、おすすめの物販についてお伝えしてきました。

オムツ転売についての結論
  • 規約で禁止・転売対策がされていて仕入れ自体が困難
  • 生活必需品の転売は反感をかいやすく負い目が半端ない
  • 仕入れ値が定価の半額以下でないと利益は出ない
  • 利益が見込める仕入は年に数回で安定的に稼げない

オムツ転売は、まとめ買いや定期購入などで不要になった場合、小遣い稼ぎ程度での販売にとどめた方が無難でしょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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ABOUT US
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瀧口祐子
2013年11月に、夢だった自営パン屋を開業。

地道に営業を続け、子ども達の独立を機に、この先の生活スタイルやそのための資金について考え始める。

自営パン屋の営業と両立できる副業を探し、EC STARs Lab.の書籍に出会い、コンサルを受講する。

コンサル期間終了時には月商150万円を達成し、現在もメーカー取引と自営両立を継続しながら、「メーカー取引×amazon物販」の良さをブログで情報発信している。
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