OEMの費用はどれくらい?コストを抑える3つの方法も詳細解説

OEMに挑戦したいけど、どれくらいの費用がかかるのかなあ

OEMは興味あるけど、ロットが大きくて、かなり費用がかかりそうだよね

物販ビジネスが軌道に乗ってくると、多くの方は自社ブランドを持ちたいと思うのでOEM販売に興味を持ちます。

OEM販売は、物販ビジネスの花形と言える物販で、自社ブランドを育てることでライバル不在の状況を作り出すことができます。

しかし、OEM販売は、メーカー既存品を仕入れる場合に比べて最低発注数量(=MOQ)が大きく、資金力が求められる傾向にあります。

そのため、OEM販売に対して、費用面でハードルを感じる人が少なくありません。

そこで、今回はOEM販売にかかる費用の目安と、コストをできるだけ抑える方法を解説します。

OEM販売に興味のある人は最後までご覧ください。


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【結論】OEMの費用は商品や工場によってバラツキがあるので見積もりをよく確認すること

OEM費用の目安については、商品や生産メーカーの工場によってかなりバラツキがあります。

正直、「だいたいこれくらい」というのは難しく、100万円に満たないこともあれば、500万円を超えることもあります。

一例として、以下のように商品ジャンルのOEM費用と最低発注数量の目安を示しますが、かなりバラツキがあることがわかるでしょう。

商品ジャンル費用最低発注数量
化粧品30~150万円100~1,000個
健康食品50~200万円カプセル:3~5万粒
錠剤:10万粒~
ドリンク:1,000本~
プロテイン:30kg~
アパレル30~150万円30~100枚
食品30~100万円100~5,000個
文房具10~100万円ノート:300冊~
ボールペン:500本~
マスキングテープ:100個~

OEMにかかる費用は、作る商品や依頼する工場によって大きく異なるため、一概に「〇〇円です」とは断言できません。

OEMの費用を決める要因には、次のようなものがあります。

商品の種類アパレル、化粧品、健康食品、雑貨、ガジェットなど、ジャンルによって原価や製造工程がまったく異なる
商品の仕様使用する素材のグレード、デザインなどによってコストは変わる
金型の有無既存の型を使わず、完全オリジナルの形状で商品を作る場合は、高額な「金型代」が初期費用となる
依頼する工場工場の規模や技術力、また国内工場か海外工場かによっても費用は変わる
パッケージの仕様容器の素材、化粧箱の有無、印刷デザインや特殊加工の選択によって費用が大きく変動する
ロット発注する数量が多ければ多いほど、商品1つあたりの単価は安くなるが在庫リスクを伴う

このように、様々な要因が絡み合って最終的な費用が決まるため、まずは複数の工場から見積もりを取り、比較検討することが大切です。

OEM販売で失敗しないために仕入れ費用の上限と目標月利の下限を決めよう

先ほどお伝えしたように、OEM商品は最低発注数量が大きく、商品あたりの仕入れ額が高くなることが多くなります。

そのためOEM販売では、自分が1商品あたり、どの程度の費用まで許容できるか決めておくことが、とても大切になります。

また、OEM販売は、既製品と違って商品ページ作成や広告など1商品が売れるまでの時間や労力も大きいため、1商品で達成したい最低の月利額も決めておくことも大切です。

つまり、次の2点を考えておくことが重要です。

  • 1商品あたりに投資できる費用の上限を決める
  • 1商品あたりに見込む月利額の下限を決める

1商品あたりに投資できる費用の上限を決める

まずは、自分が1商品あたりに投資できる費用の上限を決めるようにしましょう。

この商品であれば、150万円程度であれば初期投資したいかなあ

という具合です。

資金繰りの問題もあるので、無理のない範囲で上限を決めてください。

あまり上限を高くしすぎると、他の商品に資金をかけることができなくなります。

また、自己資金で賄うのか、ある程度融資も必要なのかも検討しておく必要があります。

ある程度物販で実績がある人の大半は、融資も活用しています。

無理な資金をかけると資金繰りを圧迫しますが、十分検討の余地はあります。

詳細は、以下の記事をご覧ください。

1商品あたりに見込む月利額の下限を決める

もう1つは、1商品あたりに見込む目標月利額の下限を決めておくことです。

例えば「経験を積むためなので月利10,000円以上得られるのであればやりたい」ということでも構いません。

また、「販売開始まで3ヶ月かかり、その労力を1ヶ月で回収したいので月利300,000円以上を目指す」ということでもいいでしょう。

どちらにしろ、根拠をもとにして月利の最低目標額を決定すると、将来的にプランを変更する際も客観的な判断ができるようになります。

初めてOEM販売に挑戦して、目標利益を決めかねるならば、目安として1商品で月利5~10万円程度を目指すといいかと思います。

月利5~10万程度であれば、資金もそんなに高くなく、ライバルも少ないので、比較的達成しやすい金額でしょう。

一方、いきなり月利100万円を目指そうとすると、大きなカテゴリーを選ばないといけなくなり、ランキング上位になる商品がライバルとなります。

仕入れ費用だけでなく、広告費用もかなり高くなってしまうなど、敷居は高くなってしまいます。

OEM販売の利益予測と生産可否の判断基準については、詳しくは「Amazon国内OEM完全ガイド」をご覧ください。

OEMの費用を抑える5つのポイント

最後に、OEMの費用を抑える5つのポイントをお伝えします。

OEMの費用については、様々な要素がありますが、主に次の3つの方法で、OEMの費用を抑えることができます。

生産委託先メーカーとよく調整するようにしましょう。

最低発注数量が少ない工場を探す

OEMの費用を大きく左右するのが、何と言っても最低発注数量です。

ですので、最低発注数量を抑えることができる工場を探しましょう。

当然ですが、最低発注数量が少なければ少ないほど、支払う費用は安くなり、初期投資を抑えられます。

また、最低発注数量を少なく抑えることで、万が一商品が想定通りに売れなかった場合の在庫リスクを最小限に留めることができます。

ただし、小ロットであるほど商品1つあたりの単価は割高になるので、利益率には注意しなければいけません。

できれば、複数の工場で見積もりを取って、最低発注数量を抑えることができて、かつ商品1つあたりの単価を抑えられる工場を探しましょう。

ただし、海外の工場に発注するような場合は、商品品質を落とす可能性がありますし、国産品としてのブランド価値を落とすことになります。

できるだけ、国内で小ロットでも対応している工場を探しましょう。

既存取引メーカーの場合はロットを下げてもらえないか交渉する

OEM販売をしている方のなかには、すでに取引メーカーと既製品の販売の取引(メーカー仕入れ)をしている方もいると思います。

新規取引先であれば、ロットの交渉は難しいところがありますが、すでに関係性が構築されている取引先であれば、交渉の余地はあります。

初回はテストとして、通常より少ない数量でお受けいただくことは可能でしょうか?

もし販売がうまくいけば、将来的にはより大きなロットで継続的に販売したいと考えています

と、将来的にロットを増やしていく方向性を示しながらメーカー担当者と交渉してみましょう。

どうしたらもっと最低発注数量(MOQ)を抑えることができますか?

と、単刀直入に聞いてみるのもありです。

OEM販売したい気持ちを十分に伝えたうえで、着地点を探っていきましょう。

パッケージにこだわらない

商品の顔であるパッケージは、商品内容と同じくらい、もしくはそれ以上に売上に直結することがあります。

しかし、あまりパッケージにこだわりすぎると、OEMの費用が嵩んでしまう可能性があります。

パッケージの費用は、商品本体の20~30%を占めることがあるので、かなり費用を抑える余地があります。

  • 既成の容器や箱を使う
  • フルカラー印刷や箔押しではなく、1~2色のシンプルなデザインにする etc

商品によっては売上の点でデメリットになる可能性はありますが、上記のようにすることで、パッケージ費用が安く抑えられます。

商品がヒットし、継続的に売れる見込みが立ってから、パッケージを本格的にリニューアルすることもありです。

その代わり、商品ページの画像で商品の魅力を取りこぼしなく伝えるようにしましょう。

売れる商品ページのコツについては、以下の記事を参考にしてください。

金型を作らずに簡易OEMで販売する

金型を作らずに、パッケージデザインだけを変えた簡易OEMの場合は、最低発注数量を抑えることができるので費用を抑えることが可能です。

簡易OEMとは、OEMメーカーがすでに製造している既存の商品をベースに、パッケージだけを自社ブランド用に変更して販売する方法です。

簡易OEMの方が、低コストで、短納期で作ることができるので、特にOEM販売が初めてという方にはおすすめです。

ただし、機能強化や用途変更などができないので、他商品との差別化が難しくなり、ライバルに埋もれてしまうリスクはあります。

消費者の需要がある機能に絞って商品を製作する

OEMの費用は抑えたい、でも簡易OEMよりは他社より差別化したいという場合は、消費者の需要がある機能に絞って商品を作りましょう。

消費者の需要のない点を機能強化したり、まったく需要のない用途に変更したりすると、コストが嵩むうえに逆効果になる可能性があります。

商品のリサーチ力が試されるところですが、既存商品のメリット・デメリットを商品レビューから分析するなど、消費者のニーズを見極めましょう。

オリジナル商品を作る場合でも、優先順位を付けることが大切です。

最後に

以上、OEMの費用の目安や、コストを抑える方法についてお伝えしました。

OEMの費用については、最低発注数量やパッケージ費用、金型の有無などによって大きく変わってきます。

なるべく無駄なコストをかけることがないように、費用は抑えられる部分は抑えて、OEM販売に取り組んでいきましょう。

また、意外と見落とされがちですが、OEM費用については、自己資金や融資だけでなく、次のような補助金活用も可能です。

  • 事業再構築補助金
  • ものづくり補助金
  • 小規模事業者持続化補助金
  • 各地方自治体独自の補助金 etc

詳細は、お住まいの自治体や商工会議所などに確認してください。

なお、OEM販売全般については、以下の記事も参考にしてください。

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最後までご覧いただきありがとうございました。


 

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ABOUT US
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石井裕
1979年新潟県出身、東北大学大学院工学研究科修士課程卒。
原子力技術者として13年勤務。

趣味で書き始めたブログから収入を得られたことをきっかけに、密かに夢に抱いていたライターとして起業。
マニアックな好奇心と探究心から生まれる徹底した取材で、商品・サービスの隠れた魅力を言語化することを武器としている。

特に物販事業について専門的な知識を有しており、2018年より、EC STARs Labのコンテンツ制作および活動に深く関わっている。

県境をまたぐマニアックな趣味を持ち、2009年『県境マニア』を出版。
以降TBSの「ゴロウ・デラックス」「マツコの知らない世界」、テレビ東京「たけしのニッポンのミカタ!」などメディア出演多数。
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