
とりあえず自己流で経費計上してるけど、このままで大丈夫?
といったように、せどりである程度の利益が出てきたら、同時に税金について不安になる方がほとんどでしょう。
免税範囲のうちは節税に関心がなかった方でも、いざ課税者になるとできるだけ手残りを増やしたい、と思うのは当然です。
そこで、せどりを継続する上で必ず必要になる理由や、いますぐ始められる節税対策について、わかりやすく解説していきます。
本記事は、EC.Stars Lab.でお世話になっている、物販ビジネスの税務に詳しい税理士法人 間庭・飯田合同事務所の矢不伸彦さんにご監修いただいています。
せどりを実践しながら納税が心配な方は、是非ご一読ください。
目次
せどりで節税が重要になる理由

まずは、せどりをする上でなぜ節税が重要なのか、という理由についてお伝えします。
あなたの現状と照らし合わせて、今のやり方で大丈夫?どのタイミングで必要?といった疑問の、判断材料にしてみてください。
せどりでも一定の収入を超えれば納税が必要になる
せどりで課税者になるタイミングは税金の種類によって異なりますが、一定の収入を超えれば納税が必要になります。
| 所得税 | 年間利益が、本業:48万円 副業:20万円を超えた場合 |
| 消費税 | 年間売上が1000万円を超えた場合(※納税は2年後から) |
せどりで関連が高い消費税は、年間売上1000万円以上、つまり月々約85万円、せどり平均利益率の15%で計算すると、月々約12万円以上の利益になると大体課税対象になるということ。
月々約12万円というと、せどりを継続されている方なら目標利益の通過点に過ぎず、ほとんどの方は納税を避けては通れないことになります。
つまり、せどりでの節税はいつかはすべき必須対策であり、免税事業者のうちから心掛けておくと後々助かることは間違いありません。
節税対策によって納税額が減らせる
せどりで節税することが必須対策であると断言したのは、実践することにより確実に納税額を抑えることができるからです。
節税対策といえば、ご存知の方も多い方法として「経費計上」がありますが、実際どう関係するのか、納税額の算出方法で確認してみましょう。
納税額の算出方法は、大まかには以下の通りです。
上記からわかるように、消費税の算出では「経費」の消費税計上が、所得税・住民税の算出でも「所得」額を左右する「経費」が大きく関わっています。
つまり、消費税・所得税・住民税のどの税金にも、「経費」を漏れなく・効率よく計上することで納税額を抑えられる、立派な節税対策になるということです。
節税対策は他にもあり、実践するとしないでは納税額に大きな差が生じます。
せどりに関連する税金の詳しい内容については、下記の記事をご覧になってください。
せどりですぐにできる5つの節税対策

せどりで節税対策は重要であると理解できたところで、では実際に何をすればいいのか?といった、具体的な実施方法についてお伝えいたします。
あなたの現状に合わせて、実践できるものから取り入れてみてください。
必要経費を漏れなく計上する
せどりの節税対策で欠かせない、直ぐに実践すべきなのが「必要経費の計上」です。

一口に「必要経費」といっても、かなり広範囲なため見極めが難しいですよね。
せどりで計上できる主な必要経費の一例です。
| 費用名 | 費用の種類 |
| 仕入代 | 仕入原価 |
| Amazon手数料 | FBA手数料・販売手数料・月額登録料・保管(長期含む)手数料・広告費等 |
| 送料・配送費 | FBA納品送料・自己発送料・資材の送料等 |
| 梱包材・発送資材 | 段ボール・ガムテープ・OPP袋・緩衝材・ラベルシール等 |
| 通信費 | スマホ料金・自宅WiFi・モバイルWiFi・通話料金・クラウドサービス等 |
| パソコン・周辺機器 | ノートPC・モニター・プリンター・キーボード・マウス等 |
| 交通費・ガソリン代 | ガソリン代・高速料金・公共交通費・駐車料金等 |
| 水道光熱費 | 作業部屋・在庫保管スペース等 |
| 外注費・アルバイト代 | 梱包代行・リサーチ外注・商品登録関連外注・SNS運用外注等 |
| 勉強代・情報収集費 | セミナー代・コンサル費・教材等 |
| 会計ソフト・ツール利用料 | 会計ソフト・リサーチツール等 |
実践されている方法によって、発生する必要経費も変わってきますので、上記にはない独自の項目なども、思い当たる経費は書きとめておきましょう。
ただ、節税対策を重視するあまり、辻褄の合わない経費まで計上するのは、税務調査で指摘されることになりかねませんので、以下の点には注意してください。
- 経費計上で最も大切なのは「事業との関連性」です。
費用の用途を明確に説明できることが大前提です。 - 経費として説明できる証明資料になる領収書・請求書・レシート等は、必ず日付・金額・用途がわかるよう、整理して保管します。
保管期間:個人事業主(青色申告)7年、個人事業主(白色申告)5年、法人7~10年 - 交通費や水道光熱費といった費用は、家事按分であることが原則です。
※家事按分:事業とプライベート両方で使っている支出を、一定の基準で分けて「仕事に使った分」だけを経費にする処理 - 経費計上できる仕入原価は、あくまでも年度内に売れた分だけです。
年度末に売れていない在庫分は棚卸資産として繰り越します。
無駄な納税をしないための日々の「節税」が、気付けば行き過ぎの「脱税」になっていた、なんてことにならないよう、正しい経費計上を心掛けましょう。
青色申告を活用する
せどりの節税対策に、青色申告の税制優遇をしっかり活用しましょう。

私も自営パン屋を開業した当初から青色申告してきました。
以下の要件をクリアできる方でしたら、青色申告を活用でき特別控除が受けられます。
【55万円の青色申告特別控除】
- 不動産所得または事業所得を生ずべき事業を営んでいること。
- これらの所得に係る取引を正規の簿記の原則(一般的には複式簿記)により記帳していること。
- ②の記帳に基づいて作成した貸借対照表、損益計算書および所得の金額の計算に関する明細書を確定申告書に添付し、この控除の適用を受ける金額を記載して、その年の確定申告期限(翌年3月15日)までに当該申告書を提出すること。
【65万円の青色申告特別控除】
- 上記「55万円の青色申告特別控除」の要件に該当していること。
- 次のいずれかに該当していること。
イ その年の事業に係る仕訳帳および総勘定元帳について、電子帳簿保存を行っていること
ロ その年分の所得税の確定申告書、貸借対照表、損益計算書等の提出を、確定申告書の提出期限までにe-Tax(国税電子申告・納税システム)を使用して行うこと。
国税庁 No.2072 青色申告特別控除 より引用
こちらの要件にある、複式簿記の記帳や貸借対照表、損益計算書の作成などは、会計ソフトなどを活用すれば、知識がなくても問題なく作成できます。
上記の特別控除以外にも、青色申告を活用すると白色申告では得られない節税対策ができます。
| 青色申告 | 白色申告 | |
| 専従者(事業を手伝っている家族や親戚)の給与を経費にできる | 全額計上可能 | 上限あり (配偶者:年間 86万円 その他の親族:年間50万円まで) |
| 事業ででた赤字(損失)を繰越控除できる | 最長3年間にわたり繰り越し可能 | 損失の繰り越し不可 |
青色申告で受けられる特別控除額はかなり大きい節税対策ですので、ぜひ活用しましょう。
減価償却資産を活用する
せどりの節税対策として、減価償却資産の活用も有効です。
減価償却資産とは、耐用年数が1年を超える資産を購入した際に、一括ではなく数年にわたって毎年費用計上する資産のことです。
例えば、所得(利益)が大きい年度に合わせて高額の設備を購入すれば、毎年に分配して経費計上でき節税に繋げることができるわけです。
| 減価償却資産の適用金額 | 青色申告 | 白色申告 |
| 10万円未満 | 消耗品費として経費計上 | 左に同じ |
| 10万円~30万円未満 | 年間合計300万円まで一括経費計上可能 (少額減価償却資産の特例) | 特例適用なし |
| 10万円~20万円未満 | 法定耐用年数に関わらず 3年間で均等に分割して経費計上 | 左に同じ |
| 30万円以上 | 法定耐用年数に応じて 毎年分割して経費計上 | 左に同じ |
また、青色申告の事業者であれば「少額減価償却資産の特例」の活用も可能で、10万円~30万円未満の資産を年間合計300万円まで、まとめて一括経費計上できる制度も活用できます。
どちらも、その年度の所得に応じて計画的に活用することで、節税対策にもキャッシュフローにもに活かせる有り難い制度です。
小規模企業共済を利用する

せどりでの節税対策に「小規模企業共済」の活用も有効です。
小規模企業共済とは、個人事業主や中小企業の経営者が、将来の廃業や退職に備えて資金の積立てができる、国が運営する退職金制度です。
節税対策になる理由は、掛金は全額控除、受取時の共済金は各種所得控除の対象になり、税負担が軽減することが可能になり、高い節税効果が期待できることです。
小規模企業共済への加入は、節税対策のみならず、積立てた掛金の範囲内ではありますが、低金利での借入れがスムーズにできるなどの、メリットもありますのでオススメです。
事業規模が拡大したら法人化を検討する
せどりでの節税対策として、事業の利益が拡大してきたら「法人化」を検討するのも有効です。
法人化すれば、全てが負担軽減になる訳ではありませんが、個人事業主よりも法人化した方が、税負担が減るものもあります。
| 個人事業主 | 法人 | |
| 適用される税金の種類 | 所得税(+住民税・個人事業税) | 法人税(+地方法人税・法人住民税 ・法人事業税) |
| 税率の仕組み | 累進課税 所得税が増えるほど段階的に税率が上がる (最低15%~最大55%) | 比例税率 所得に関わらず税率はほぼ一定 中小法人の場合 約15%~23% |
| 経費の範囲 | 個人の生活費と明確に 分けられるものにか限定 | 生命保険や社宅など 経費として認められる範囲が広い |
前述したように節税になる反面、社会保険加入義務が生じるなど、個人事業主では必要なかった負担が増える部分もあります。
せどりの法人化の詳しい内容については、下記の記事をご覧になってください。
メリット・デメリットを踏まえて、あなたの現状と照らし合わせ、どちらが適しているかをご検討してみてください。
【まとめ】せどり節税は「早めの仕組化」が重要

まとめとして、せどりで節税対策は必要、さらに利益の少ない内から「仕組化」して行うことで無理なく着実に継続できる、ということです。

私も、今思えば当初から面倒な帳簿入力を行うことで、習慣化することで無理なく継続できました。
せどりでの節税対策は、日々の帳簿管理と経費計上、証明書類の保管が大前提です。
私は現在、自営パン屋と物販両方の管理が必要なので、2年前から商工会にお願いしてご協力いただいています。
利益が大きくなると個人でこなすのは難しく、帳簿作業に大幅な時間が取られることになるので、商工会や信頼できる税理士に一任するのもオススメです。
※EC 会員が何十人もお世話になっている税理士事務所の…いいと思います。(会員は会員価格でお願いできています ^ ^)追記
税理士の詳しい内容については、下記の記事をご覧になってください。
ちなみにEC.Stars Lab.の会員(大半の方々)がお世話になっている、税理士法人 間庭・飯田合同事務所は物販ビジネスの税務にとても詳しく、親戚丁寧でオススメです。

EC.Stars Lab.の会員は優待価格で利用でき、さらに助かっています^ ^ ♪
最後に
ここまで、せどりでの節税についてお伝えしてきました。

小遣い稼ぎ程度だから、私には関係ないな!
といった軽い考えでいれば、順調に売上が伸びてきた矢先にごっそり税金に取られ、がっかりして現状を知る事になりかねません。
焦ってはじめる必要はありませんが、冷静に対応できるようせどりでの節税の必要性と方法を理解しておくことは大切です。
あなたが苦労して稼いだ利益が、少しでも多く手元に残る一助にしていただければ幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
確定申告や具体的な節税対策などの詳細については、必ず商工会議所または顧問税理士や青色申告会などでご確認ください。
このようなお悩みありませんか?
- せどり・転売を続けることに不安を持っている人
- 副業で臨む成果を得られていない人
- 副業を始めたいけど、何をすべきか迷っている人
- 新たな事業で収入の柱を増やしたいけど何が良いか分からない人などなど
累計発行部数3万部を突破した 【Amazon国内メーカー直取引完全ガイド】 の書籍全編を今だけ無料公開しております。
下記をクリックして中身をご確認ください^^

※なお、すでに拙著(紙書籍・Kindle版)をお持ちの方は、本書の巻末にある「読者限定特典ページ」より、さらに実践的なセミナー動画やテンプレートを受け取ることができます※
【期間限定にて開催中】国内メーカー仕入れに特化した無料セミナーはコチラから↓↓

弊社が出版した書籍一覧はコチラから↓↓






























売上が増えて嬉しいけど、税金が重くなりそうで不安だな...